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 本号の特集「適ロボ適所」の取材班にお願いして幾つかの取材に、同行(同オンライン?)させてもらいました。この中で、複数の取材先が挙げていたのが、コンピューターの歴史と、ロボットの進化のアナロジーです。

 コンピューターは、メインフレームから始まり、ミニコンピューター(ミニコン)、オフィスコンピューター(オフコン)、パーソナルコンピューター(パソコン)、スマートフォンへと進化してきました。いわゆるダウンサイジングです。メインフレームは、銀行のような勘定系を持つ巨大組織の効率化のために使われましたが、やがて、どの企業にも1台、ワークグループに1台、最終的には1人1台以上のコンピューターを持つようになりました。

 このアナロジーでメインフレームに相当するのが巨大工場でのロボットです。今、先進的な飲食店などでもロボットが導入される段階にあることから、ミニコンやオフコンの時代に来たといえそうです。そうなると、遠くない未来に来るのが、ロボット1人1台です。どんな形態のもので、何に使えるのか、今ひとつピンと来ませんが、荷物で手が埋まっているときに、代わりに持ってくれたり、ちょっとしたお使いに行ってくれたりする存在があると便利かもしれません。

 このコンピューターとのアナロジーで重要なのは、1人1台のパーソナルな機械が生まれたときに質的な大変化が起こることです(このことは、Preferred Networksの海野裕也さんも、本号のインタビュー中で指摘されていますので、是非お読みください)。コンピューター利用は、最初は効率化で始まりましたが、今、効率化という文脈でパソコンやスマホを買う人はほぼいないでしょう。つまり、質が変化しているのです。パソコンも、スマホも、あらゆるサービスを受けるための出入り口であり、水や電気と同じく生活のインフラそのものです。もし、歴史は繰り返すなら、ロボットもやはりサービスの出入り口となる生活インフラとなる、といえそうです。(中道)