アバターで“瞬間移動"の意外な課題
アバターロボットでの体験と、実体験を同等にするために重要な要素の1つがロボットへの「没入感」です。例えば、乗り慣れた車が他の車にぶつかった時、思わず「痛いっ!」と言ってしまったりするのは、まさに没入している状態です。遠隔地のアバターに乗り移っても、自分の体のように感じるまでにかなり時間がかかるようでは、体験として十分とは言えません。没入までの時間を短くするためのUIなどの工夫が重要になるかもしれません。4月から異動で日経エレクトロニクスを離れることになりました。約4年間ありがとうございました。(松元)
車体解剖で聞こえた“黒船"テスラの号砲
米テスラの「モデル3」の大型部品であるボディー・コントローラー(BC)を分析しました。結論を端的に言うと、BCは自動車業界に変革を迫る“黒船"です。さまざまな部品が消滅・減少、ソフトウエアを中心とした部品制御といった特徴を持っており、この形が主流になれば自動車業界のサプライチェーンに大きな変革をもたらします。テスラは、全自動生産を目指していますが、BCの製造にもその痕跡が見えました。人が密集して働くことがリスクとなった今、「人に頼らないものづくりへの探求」は新型コロナ後の製造業の在り方に一石を投じると思います。(野々村)
現役NBA選手がeスポーツで新型コロナ対策を支援
米国4大スポーツの中でも、新しい取り組みに積極的なのがプロバスケットボールのNBAです。新型コロナウイルス感染の拡大でリーグが中断に追い込まれる中、2020年4月3日からは日本の八村塁選手など現役NBA選手が参加するeスポーツの大会「NBA 2K Players Tournament」を開催しました。優勝者には、新型コロナ対策支援のために賞金10万ドルをどの慈善団体に寄付するかを選べる権利が与えられました。世界先端の米スポーツ業界にはテクノロジー活用だけでなく、こうしたアイデアなど見習うべき点が多くあります。(内田)