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LTEのコンセプトをいち早く示したことで世界的に知られるNTT CSSO (Chief Standardization Strategy Officer)の尾上誠蔵氏。日本政府は、そんな尾上氏を国際電気通信連合(ITU:International Telecommunication Union)の次期電気通信標準化局長の候補として擁立した。2022年9〜10月の選挙に向けて活発な活動を進める尾上氏に、将来の標準化のあり方などについて聞いた。(聞き手=堀越 功)

(写真:加藤 康)
(写真:加藤 康)
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次期ITU電気通信標準化局長の候補として、立候補を決意した理由について教えてください。

 NTTドコモ時代に、一企業の立場で標準化に一生懸命取り組み、成果も出たと受け止めていました。もう十分かなと思っていたところに、次期ITU電気通信標準化局長の候補にならないかという打診が来ました。電気通信標準化局長の候補になるということは、選挙活動を含め、かなり大変な取り組みが待っていることは容易に想像がつきました。そのため、即断即決はできませんでした。

 しかし、これまでのように一企業のためではなく、世界のために取り組むのであれば、もう少しやってみようと考え、お引き受けすることにしました。お断りした場合、後々後悔するだろうな、と思ったこともお引き受けした理由の一つです。

 ただ実際に候補になってみると、想像以上に選挙活動が大変で、逆の意味で今、後悔しています(笑)。