人間の感情を推定する技術は多岐にわたる。感情は、表情など表に出るものだけでなく、表に出ないものもあり、推定技術を目的や状況によって使い分ける必要がある。近年、脳活動から直接推定する技術も登場している。ハッピーテックの中核をなす感情推定技術の中から、最新の開発事例を紹介する。
人間の感情は「表情」「体の動きや仕草」「声」「体温」「心拍」「脳活動」など様々なものから読み取ることが可能だ(図1)。表情や仕草など表に現れるものはカメラの映像から非接触で推定できる。しかし、表情は変わらなくても実際には緊張などをしていることもあるため、映像だけですべてを検出するのは難しい。その場合は、心拍や発汗などをセンサーで計測すれば緊張の度合いを容易に検出できたりする。
非接触では計測できず、ウエアラブル端末のセンサーのように簡単には測れないが、脳活動なら潜在意識を含めて心の変化を読み取れることもある。
いずれにせよ、感情推定技術を製品やサービスに適用する際には、目的や使用環境に合わせて適切な技術を選択する必要がある。それは1つとは限らず、場合によって複数を組み合わせることになる。