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ロボットによる物流倉庫の効率化が本格始動している。背景にあるのがEC(電子商取引)の発展だ。ただし、現在は一部の工程にロボットを導入して部分最適化するにとどまっている。目指すのは、現場の管理システムと連携しながら複数・異種のロボットを制御し、機械学習やデジタルツインを駆使しながら全体を最適化する“次世代倉庫”の実現である。

 2021年春、イオンの次世代ネットスーパー構想の中核設備が千葉市緑区で着工される。23年の開業を目指す、同社初のCFC(顧客フルフィルメントセンター:中央集約型倉庫)だ(図1)。ネットスーパーを運営するテクノロジー企業、英Ocadoの子会社Ocado Solutionsと提携し、ロボットを駆使した同社のソリューション「Ocado Smart Platform(OSP)」を導入した施設を建設する。建築面積は2万7500m2で、千葉県および首都圏を対象に生鮮食品を含む必需品を中心に、オンラインで注文を受けて宅配する。

図1 イオンの「次世代ネットスーパー」構想
図1 イオンの「次世代ネットスーパー」構想
21年春に千葉市でネットスーパー向けのCFCを着工する。5万品目を揃え、Ocadoのピッキングロボットを導入して50点の商品を約6分で処理する。さらにAIで最適なトラック配送ルートを決定する。(図:イオン)
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 CFCでは最大5万品目の商品を用意し、Ocadoが開発したピッキングロボットで24時間稼働や安定供給を目指す。倉庫の商品棚は碁盤の目のように配置され、その上を多数のロボットがぐるぐる走り回ってピックアップする。ネットスーパーの注文で多い50点の商品を約6分間で処理できる。Ocadoによれば、ロボットは最大4m/秒の速度で動き、5mmの間隔ですれ違うという。