全5813文字
PR

6Gに向けて国内外で動きが目立つのが、低軌道衛星や無人航空機を活用した非地上系ネットワーク(Non-Terrestrial Network、NTN)の構築だ。6Gを先取りし、地球上から圏外を無くす動きが進んでいる。ここではソフトバンクと楽天グループ、NTT、スカパーJSATホールディングスの取り組みを紹介する。

 ソフトバンク 
「三種の神器」であらゆるニーズに
空飛ぶ基地局の技術開発で先行

 「空からネットワークを構築し、インターネットに触れられていない35億人に通信を届ける。将来的に数兆円規模のビジネスに広げる」。ソフトバンクで、非地上系ネットワークを含むグローバル戦略を統括するグローバル事業戦略本部本部長の北原秀文氏はこう意気込む。

 ソフトバンクは「三種の神器」(同氏)と呼ぶ、3つの異なる手段を活用して、空からネットワークをつくる計画だ(図1)。高度20kmの成層圏に無人航空機を飛ばし通信サービスを提供するソフトバンク子会社のHAPSモバイル、高度1200kmの低軌道に多数の人工衛星を周回させて衛星通信サービス提供する英OneWeb(ワンウェブ)、そして高度3万6000kmの静止軌道衛星を運用する英Inmarsat(インマルサット)から帯域を借りて衛星通信サービスを提供する米Skylo Technologies(Skylo)だ。なぜ3つの手段を用意するのか。北原氏は「適材適所で使い分けることで、さまざまなユースケースに対応できる」(表1)と語る。

図1 ソフトバンクが狙う非地上系ネットワーク
図1 ソフトバンクが狙う非地上系ネットワーク
「三種の神器」と呼ぶ、異なるタイプの非地上系ネットワークを組み合わせて、地球をカバーする通信環境を構築する。(図:ソフトバンクの資料を基に日経クロステックが作成)
[画像のクリックで拡大表示]
表1 ソフトバンクの「三種の神器」
3種類のタイプの異なる非地上系ネットワークを組み合わせ、幅広いニーズに応える狙いだ。(図:日経クロステックが作成)
表1 ソフトバンクの「三種の神器」
[画像のクリックで拡大表示]