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これまでに5基の光学観測衛星を打ち上げ、衛星コンステレーションでは日本をリードするベンチャー企業のアクセルスペース。21年8月には経済産業省の「超小型衛星コンステレーション技術開発実証事業」の補助事業者に採択された。打ち上げ基数では米国ベンチャーが先行するなか、どのような戦略で対抗するのか。CEOの中村氏に聞いた。

(写真:日経クロステック)
(写真:日経クロステック)

経産省の実証事業では、「世界をリードする超小型衛星の量産を見据えた設計の汎用化、製造の効率化」などを目指します。なぜ今、衛星の量産が重要なのでしょうか。

 我々が取り組んでいるビジネスは大きく2つあります。1つは「AxelGlobe」というデータビジネス。もう1つが専用衛星ビジネスです。後者は顧客の特殊なニーズに合わせた衛星を開発するビジネスで、もともとそれを売りにして当社を2008年に設立しました。

 同年から15年までは、専用衛星ビジネス1本でしたが、15年に大型の資金調達を行ってAxelGlobe事業を始めました。やはり専用衛星開発の1本足打法だと、どうしても何年かに1回案件を取って衛星を1基造るというような形になってしまい、スケールするビジネスにならないことと、もともと「宇宙を普通の場所にしていきたい」という思いがあるなかで、一部の人にしかリーチできない現状があったからです。AxelGlobeでは我々が衛星を打ち上げて、そこから得られるデータのみを顧客に提供するという形になりますので、必要なときにデータをすぐに使えますし、顧客が衛星を所有して運用するリスクを取らなくて済むため、宇宙利用の敷居を大幅に下げることができます。