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 宇宙輸送分野で日本が米国に大きな遅れを取るなか、「世界で選ばれるロケット」を目指して開発を進めているベンチャー企業が北海道にある。インターステラテクノロジズだ。2023年度に小型衛星を軌道投入するロケット「ZERO」の打ち上げを予定する。海外の列強にどう対抗していくのか。社長の稲川氏に聞いた。(聞き手:内田 泰、東 将大)

(写真:日経クロステック)
(写真:日経クロステック)

御社は23年度に30トン(t)級の小型ロケット「ZERO」の打ち上げを予定していますが、なぜ、今のタイミングなのでしょうか。

 宇宙産業のすそ野は広いですが、我々が手掛けているロケット、つまり宇宙輸送は産業の根幹部分に相当します。当社の創業者である、ホリエモンこと堀江貴文は「現在の宇宙産業はインターネットの黎明期に非常に似ている。そしてロケットはネットの回線のようなものだ」とよく言っています。私も同感で、宇宙産業はあのIT(情報技術)産業黎明期のような状況にあります。堀江がちょうどライブドアを立ち上げた時期です。あのときは回線がダイヤルアップでしたが、その後ブロードバンドが登場して価格が下がっていき、それにつれて様々なサービスが登場して一大産業に成長していきました。一方、宇宙産業では輸送が成長に向けての大きなボトルネックになっています。ここのスループットを高めて、コストを下げて行かないと産業全体が盛り上がってこないと考えています。