世界中の企業がにわかに強化を打ち出している、インターネット上の仮想空間「メタバース」。その発展の鍵を握るのが、現実世界を仮想空間に持ち込むための映像技術である。それは映像技術の進化の主軸が、これまでの解像度を中心とする高品質化から、3次元空間での没入感を提供する「イマーシブメディア」に移行することを意味する。

特集
8Kの次は超空間映像
メタバースがもたらす新表現
目次
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現実と仮想の融合が始動、イマーシブメディア活用が鍵に
第1部:総論
世界中の企業がにわかに強化を打ち出している、インターネット上の仮想空間「メタバース」。その発展の鍵を握るのが、現実世界を仮想空間に持ち込むための映像技術である。それは映像技術の進化の主軸が、これまでの解像度を中心とする高品質化から、3次元空間での没入感を提供する「イマーシブメディア」に移行すること…
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あなたの体をメタバースに転写、スマホでスキャン時代到来も
第2部:ボリュメトリックキャプチャー
実在の人物やその人の動き、位置など空間全体を3次元(3D)データとして丸ごとキャプチャーする「ボリュメトリックキャプチャー」技術への投資や開発が活発化している。まだ発展途上の技術だが、「メタバース」の世界にリアルを持ち込む有力技術の1つとして期待は大きい。技術やサービスの現状、課題解決に向けた技術…
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LEDウオールとゲームエンジンで、ロケ不要の映像制作が可能に
第3部:バーチャルプロダクション
大型マイクロLEDディスプレーとゲームエンジンの活用で、映像制作が大きく変わろうとしている。演者の後ろにLEDディスプレーを置き、背景としてCG映像や自由視点の実写映像を表示しながら撮影する「バーチャルプロダクション」は、クリエーターを時間と場所の制約から解放する。架空の世界とも一体になれる、リア…
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NHK技研が取り組む、没入型高臨場感メディア技術
第4部:3次元映像の伝送/再生技術
NHK放送技術研究所では、3次元空間での情報処理を駆使した没入型の高臨場感メディアを提供する技術を研究開発している。テレビ方式研究部主任研究員の青木秀一氏に、同技術の詳細やISO/IECの分科会であるMPEGで進められている関連技術の標準化動向について解説してもらう。(日経エレクトロニクス)