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米Dish Networkは2022年に米国の一部地域で新たに5G(第5世代移動通信システム)サービスを開始する新興通信事業者だ。同社は、コアネットワークから無線アクセスネットワーク(RAN)に至るまでをAmazon Web Services(AWS)のパブリッククラウド上に構築するという世界初の取り組みに挑む。初期投資を極小化し、展開スピードを加速するのが狙いだ。

 「世界初の真にオープンでクラウドネイティブな5G(第5世代移動通信システム)ネットワークだ。米国におけるゲームチェンジャーになるだろう」─。

クラウドネイティブ=最初からクラウド基盤上で動くことを前提にクラウドならではの特性を生かせるように設計されたシステム。システムの負荷に応じて、リソースを増減させられたり、機能を分離したりできる仕組みが取り入れられている。コンテナベースのクラウド基盤を使い、マイクロサービスとして実装するケースが多い。

 こう豪語するのは、米国の新規参入事業者である米Dish Network(以下、Dish)でEVP & Chief Network Officerを務めるMarc Rouanne氏だ(図1)。同社は2022年に米国の一部地域で新たに5Gサービスを開始する計画だ。Dishは大手クラウド事業者である米Amazon Web Services(AWS)のクラウド基盤をフル活用した5Gインフラの構築を進めている。コアネットワークから無線アクセスネットワーク(Radio Access Network:RAN)まで、AWSのクラウド基盤の上に仮想化ネットワークとしてつくる計画だ。

図1 米AWSのイベントに登壇した米Dish Network EVP & Chief Network OfficerのMarc Rouanne氏
図1 米AWSのイベントに登壇した米Dish Network EVP & Chief Network OfficerのMarc Rouanne氏
(写真:AWS re:Invent 2021の中継映像をキャプチャー)
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 日本では楽天モバイルが20年、移動通信事業に本格参入するにあたって、コアネットワークからRANに至るまでを汎用サーバー上の仮想化ネットワークとして構築し、世界的な注目を集めた。Dishの5Gインフラは、楽天モバイルの取り組みをさらに進め、仮想化ネットワークをパブリッククラウド上に構築するという世界初の取り組みだ。