「日経エレクトロニクス」は電子・情報・通信など、エレクトロニクスすべての分野の技術情報をお届けする、開発・設計者向けの情報誌です。度重なる取材をもとに、詳細なデータを加え深意を解説。また、競合する技術を徹底比較し、その技術の相対的な位置づけを明確にします。さらに、部品技術や機器メーカーの評価、要素技術の将来性、知的財産権の法的見地、各種規格の標準化動向などもウォッチし、技術開発に役立つ深堀した記事を提供しています。
日経エレクトロニクス
目次
-
日経エレクトロニクス 2022年8月号
基地局インフラ、呉越同舟
NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの大手3社が第4世代移動通信システム(4G)でつながりやすさを競った結果、各社の人口カバー率の違いが問題になることはほとんどなくなった。エリアの狭い基地局を多数設置しなければならない第5世代移動通信システム(5G)では、携帯電話基地局を所有することが経営の重荷に…
-
日経エレクトロニクス 2022年7月号
シン・ディスプレー、現る
3年ぶりのリアル開催となったディスプレー技術の祭典「SID Display Week 2022」では、液晶ディスプレーから有機EL(OLED)ディスプレーを経て、マイクロLEDディスプレーへ、といった次世代ディスプレーをめぐる技術開発の流れに新たな潮流が見えてきた。マイクロLEDとOLED、そして…
-
日経エレクトロニクス 2022年6月号
大乱闘!半導体サプライチェーン
食料、石油、そして半導体。21世紀において、半導体は戦略物資になった。大量データの解析能力が企業や国家の競争力に直結する現在、高性能な半導体がなければ、高度なデータ分析もできず、科学技術の発展も見込めない。一方で、米中対立や、ウクライナ危機、大規模災害など、半導体のサプライチェーンに大きなゆがみを…
-
日経エレクトロニクス 2022年5月号
浮遊なるか空中ディスプレー
空中ディスプレー技術の社会実装が、新型コロナ禍での非接触ニーズを追い風に立ち上がりつつある。タッチパネル代替が顕在化しているが、車載やサイネージなど他用途への展開の期待も大きい。しかし一方で、コストや視野角の狭さなど普及に向けて解決すべき課題も多い。今後問われるのは、コストアップに見合う「映像が浮…
-
日経エレクトロニクス 2022年4月号
GAFAMに飲まれる通信インフラ
2022年2月28日から3月3日にかけて開催されたモバイル業界最大級の展示会「MWC Barcelona 2022」。通信事業者に代わり、そこで存在感を見せつけたのが、米Amazon.comや米Microsoftといった巨大IT企業だ。巨大なトラフィックやクラウド基盤を武器に通信インフラを侵食しつ…
-
日経エレクトロニクス 2022年3月号
LIBリサイクル、大躍進
かねて“ 都市鉱山”と呼ばれながら20年近くも実現していない“ 幻”のリチウム(Li)イオン2次電池(LIB)のリサイクル事業に多数の事業者が巨額を投じて参入してきた。2025年時点の事業規模は数年前の数十倍に拡大しそうだ。事業が軌道に乗れば、LIBが抱える多くの課題が大幅に改善し、電気自動車(E…
-
日経エレクトロニクス 2022年2月号
8Kの次は超空間映像
世界中の企業がにわかに強化を打ち出している、インターネット上の仮想空間「メタバース」。その発展の鍵を握るのが、現実世界を仮想空間に持ち込むための映像技術である。それは映像技術の進化の主軸が、これまでの解像度を中心とする高品質化から、3次元空間での没入感を提供する「イマーシブメディア」に移行すること…
-
日経エレクトロニクス 2022年1月号
間違いだらけのスマートシティー
補助金ありきではない、「持続的」なスマートシティー実現を模索する動きが活発化している。その中で重要な要素を担うのが「市民データ」だ。市民の日常生活から発生するデータを指し、スマートシティーが受け皿になる可能性が高い。街の日常を支え、市民と企業が共存共栄できるスマートシティーの在り方を探る。
-
日経エレクトロニクス 2021年12月号
蓄エネマシン、猛レース
再生可能エネルギーの導入が進んだことで、海外では電力系統の需給バランスからはみ出した余剰電力も無視できない量になってきた。その課題を解決するため、蓄エネルギーシステムの大量導入が始まった。市場規模は少なくとも数十兆円。それに向けて、さまざまなタイプの蓄エネルギー技術が次々に提案され、主導権を握るべ…
-
日経エレクトロニクス 2021年11月号
乗り遅れるな、宇宙ビジネス
米国のベンチャー企業による民間宇宙旅行の商業化は、宇宙ビジネス本番への号砲だ。今後、これまでとは比較にならない数のモノ(人工衛星)とヒトが宇宙に輸送され、2040年に100兆円とも言われる巨大市場を形成する。キーワードは「衛星コンステレーション」と「月」。月面探査での先行者利益を狙う民間企業の競争…
-
日経エレクトロニクス 2021年10月号
Road to 6G
日本で5G(第5世代移動通信システム)の商用サービスがスタートしてから約1年半が過ぎた。5Gの普及が始まったばかりであるにもかかわらず、早くも国内外で5Gの次の世代の通信システム「6G」に向けた動きが活発化している。見えてきたのは、5Gを超える多様な価値を提供するという6Gの姿だ。そんな6Gへの道…
-
日経エレクトロニクス 2021年9月号
こんなとこにもイジングマシン
これからはIoT(Internet of Things)の時代になるといわれてから早10年。しかし、日本ではその世界が広がったとは言い難い。一方でこの1年ほどで「組合せ最適化」を利用したDX(デジタル変革)が急速に広がりつつあり、トヨタグループを含む国内の主要企業の多くが既に実証実験に参戦している…
-
日経エレクトロニクス 2021年8月号
Appleテック大膨張
Appleはこれまで、積極的に独自技術を生み出し、製造にも関与することで、他社にない魅力を製品に与えてきた。さらに、生活の中にiPhoneを溶け込ませることで、常に同社製品を使い続けるサイクルを生み出している。2019年秋以降、その傾向がさらに加速した。
-
日経エレクトロニクス 2021年7月号
超進化型人間、誕生
技術革新の恩恵を人間にフィードバックした「超進化型人間」が生まれようとしている。ベースになるのは、人間拡張(Human Augmentation)と呼ばれて研究開発されてきた領域だ。従来の外骨格のような肉体的な拡張から、脳をターゲットにした精神的な拡張へと加速する。肝はこれまで人間に備わっていなか…
-
日経エレクトロニクス 2021年6月号
突発、量子ネット大戦
量子コンピューターの急速な発展によって、現在の通信で一般的に使われている暗号システムが一瞬で解かれてしまう危険性が顕在化してきた。国家機密など機微な情報を守る技術として世界で量子暗号通信の開発競争が激化している。規模で世界を圧倒する中国の脅威に、世界各国が対抗する構図が見えてきた。
-
日経エレクトロニクス 2021年5月号
自動運転ゴールドラッシュ
日本国内で実証実験が進む自動運転には、遠隔管制型が多い。少子高齢化によるバスの運転手不足や免許返納問題に対する最短コースでの解決策になるとみられているからだ。ただし、海外勢との自動運転技術の開発競争という点では不安が残る。
-
日経エレクトロニクス 2021年4月号
適ロボ適所
新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに、ロボットの社会実装が一気に進みつつある。肝は「適ロボ適所」。人とロボットがそれぞれ得意な領域に役割を分担し、協働・共生していく現実解だ。こうしたサービスロボットが普及した先にあるのは、センサーを固定的に設置して実現するIoTではなし得ない、「最適化社会」で…
-
日経エレクトロニクス 2021年3月号
NTT「IOWN」の野望
インターネットが岐路に差し掛かっている。人工知能(AI)の浸透でデータ計算量が爆発的に増え、このままでは消費電力増に歯止めがかからないからだ。ここに来て、課題を乗り越える技術として、光技術に注目が集まっている。電子技術(エレクトロニクス)と比べて省エネルギーという特性を持つ光技術(フォトニクス)が…
-
日経エレクトロニクス 2021年2月号
「白物家電メーカー」消滅
“家電王国”と呼ばれたかつての日本企業の姿はもはやない。まさに崖っぷちの状況だ。生活家電市場に関する過去と直近のデータを基に、市場の現状と今後を端的に示す「数字」を紹介する。
-
日経エレクトロニクス 2021年1月号
2050年ゼロエミへの切符
日本を含む世界の多くの国が「2050年にCO2排出実質ゼロ」を目指して動き始めた。化石燃料を使うことで始まった産業革命をもう一度やり直すに等しいエネルギーの大変革で、まさにゲームチェンジだ。実現のカギを握るのは高いエネルギー密度と低コストに優れる次世代蓄電池の開発、CO2フリー水素の大量生産、そし…