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写真:尾関祐治
写真:尾関祐治
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横浜ゴムが人工知能(AI)を活用したタイヤ開発を進めている。2021年にはゴムの物性やタイヤの特性をAIで予測できるシステムを構築した。電気自動車(EV)向けの静粛性に優れたタイヤの開発にもAIを生かしている。ただし、人が不要になったわけではない。AI活用を率いる小石正隆氏は「人のひらめきが組み合わさってこそ新材料など未踏領域を開拓できる」と語る。(聞き手は岩野 恵、木崎健太郎、吉田 勝)

 横浜ゴムは2020年10月に「HAICoLab(ハイコラボ)」というデジタル革新のためのAI利活用構想を発表しました。名称はHumans and AI collaborate for digital innovationを基にした造語で、「人とAIの協奏」が重要であると強調しています。当社はこれまでシミュレーション技術や、AIを使った材料開発技術であるマテリアルズ・インフォマティクス(MI)を活用してきました。そうした先端技術と、人の発想力を組み合わせたイノベーションを目指しています。