ニュースの深層
目次
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「半導体後工程材料で世界をけん引」、超選択と集中で挑む新生レゾナック
2023年1月、昭和電工と昭和電工マテリアルズ(旧日立化成)が統合し、「レゾナック・ホールディングス(以下、レゾナック)」として再スタートを切った。レゾナック代表取締役社長の髙橋秀仁氏は世界トップクラスの機能性化学メーカーになると宣言。
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CO2回収装置は大規模集中か小型分散か、ムーンショット成果報告会で揺れる議論
大気中の二酸化炭素(CO2)を直接回収して固定化する技術「ダイレクト・エア・キャプチャー(DAC)」は、2050年のカーボンニュートラル(温暖化ガスの排出量実質ゼロ)達成の決め手の1つとして期待されている。
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3D-CADに足りないものを徹底補完、アルプスアルパインの製品開発改革
3D設計は、生産準備以降の工程の負荷を減らし、製品開発設計の全体最適によってリードタイム短縮を図る切り札である、というのが1990年代の触れ込みだった。しかし現実には、3D設計がかなり普及した現在になっても、リードタイムが本当に短縮できたのかは定かではない。
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サントリーの最新工場が挑むDX、見えない番号で「天然水」を追跡
「サントリー天然水」のペットボトルのキャップ上面には、ちょっとした「秘密」がある。長野県と新潟県、北陸・東海エリアで販売されている製品に限り、各ボトルのキャップに固有のシリアル番号が不可視インクで印刷されているのだ。
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熱から音、音から冷気を得る 中央精機が排熱活用システム実用化へ
熱エネルギー(温度差)を音波に変換したり、音波を熱エネルギーに変換したりする─。そんな「熱音響現象」によって工場の排熱を活用する「熱音響冷却システム」を、中央精機(愛知県安城市)が東海大学との共同研究を基に開発。
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残念でもったいない日本の見積もり作法、“国際的正解”率はわずか3.6%
「日本のものづくりのコストは高い」との思い込みが続いていないだろうか。「海外企業から見積もりを取ると、やっぱり安い」という指摘はあるかもしれない。しかし日本企業の出す見積書と、海外企業のそれは基準が大きく異なる。
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「アイサイト」開発者が独力で構築、スバルのデジタル開発基盤「IVX-D」
SUBARU(スバル)のデジタル開発基盤「IVX-D」。走行やヘッドランプの動きなど、クルマのあらゆる挙動を仮想空間上に再現するシミュレーターで、試作・実験を減らして開発のフロントローディングを加速すべく構築された。
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世界初「4人が乗れる巨大4足歩行ロボ」、遊戯機械メーカー開発者が語る誕生秘話
2022年9月、全長約3.6m、全幅約2.0m、高さ約2.1mで最大4人が乗れる世界初の巨大4足歩行ロボットが誕生した。手掛けたのは世界各地の遊園地にジェットコースターなどを納入する三精テクノロジーズ。
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最終報告で新たに70件が発覚、三菱電機の品質不正調査
三菱電機は2022年10月20日、国内の製造22拠点全ての品質不正調査が終了し、合計197件の不適切事案を確認したと発表した。前回の調査報告後、新たに70件の不正が発覚し、10人の役員らを追加の処分対象とした。
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イプシロン6号機打ち上げ失敗、姿勢制御系配管・バルブにトラブル
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2022年10月18日、文部科学省・宇宙開発利用部会に、同年10月12日に発生した「イプシロン」ロケット6号機打ち上げ失敗に関する事故調査の中間報告を提出した。
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トヨタ向け電動アクスルの生産ライン、アイシンが初導入した混流の工夫
「(アイシンでは)ベルトコンベヤーとセルを、無人搬送車(AGV)でつないだラインを導入するのは初めて」。こう語るのは、アイシングループ生産技術本部第2ユニット生技部第1組立計画生準室EV2グループグループ長を務める青山洋介氏だ。
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SUBARU、材料選定ミスで大量リコール 特性のばらつき評価に甘さがあったか
安価な部品にSUBARUが足をすくわれた─。同社が2022年7月21日に国土交通省に届け出たリコール。その台数は、国内だけで24万7383台に及ぶ。同じ部品を搭載した海外向け車種は約24万9000台。
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H3ロケットがエンジン問題解消にめど、2022年度中の打ち上げ目指す
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2022年9月1日、開発中の次期主力ロケット「H3」の開発状況に関する記者会見を開催。H3初号機打ち上げ延期の原因になっていた第1段エンジン「LE-9」のターボポンプのタービンの振動について対処策を選定したと発表した。
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パナのドアホンがリコール22万台に、検査すり抜けた材料のサイレントチェンジ
リコール台数が22万2831台に拡大──。発煙の恐れがあるインターホン「テレビドアホン」を製造・販売するパナソニックホールディングス(以下、パナソニック)が、そのリコール対象台数を増やした。前回(2021年12月1日)発表した12万9792台に、新たに9万3039台が加わった。対象製品は前回と同じ…
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日野自の不正が約64万台に拡大、触媒仕様を決める専門部署がない欠陥
日野自動車の品質不正がさらに拡大した。2022年8月22日、同社は小型トラックに搭載するエンジンの認証申請で不正があったと発表。対象車両は、公表済みの56万台超から約64万台となった。同社は同日、不正の対象車種の出荷を停止。国内市場向けのほぼ全ての車種で出荷停止する異例の事態に陥った。
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ソニーの「熟練技能者超え」測定器、精密レンズの高品質生産を実現
ソニーグループ(ソニーG)が独自の生産技術を活用し、製品力強化やコスト削減を進めている。エレクトロニクス事業会社のソニーでは、自社開発の測定器を使うことで、カメラ用レンズの高品質生産を実現した。要素技術と生産技術の両輪で製品力に磨きをかけている。
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「光加工機」を映像・精機に次ぐ柱に ニコン、金属3Dプリンター独大手買収
カメラと半導体露光装置の2つの事業に依存した体制からの脱却を図ろうとしているニコン。2022年4月に発表した中期経営計画では、成長ドライバーの1つに「光加工機」を掲げた。
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「日本発のイノベーションがつぶされる」、ゼオンが欧州のCNT規制の動きをけん制
日本ゼオンが、欧州連合(EU)内で議論が進む多層カーボンナノチューブ(CNT)の発がん性に関する規制案に異議を唱えている。規制案は、直径や長さで定める条件に合致する一部の多層CNTに対し「発がん性物質だと推定される」という表示をEU内で義務付けるものだ。
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「エレベーターも使う」搬送ロボット、OKIの工場で1日47kmの移動を肩代わり
工場内の狭い通路を、製作途中のプリント配線基板(PCB)を載せた自律型無人搬送ロボット(AMR、Autonomous Mobile Robot)が走る。出発したのは2号館1階の中間検査工程、行き先は5号館2階の印刷工程─。PCBメーカーのOKIサーキットテクノロジー(OTC、山形県鶴岡市)は工場内…
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家庭用エアコンで過去最高887万台へ、ダイキンが「弾切れ」に強いワケ
家庭用エアコンを一気に約100万台増やす─。ダイキン工業が家庭用エアコンで強気の生産計画を打ち出した。2022年度に過去最高の年間生産台数である887万台を狙う。2021年度の789万台から98万台も増やす野心的な計画だ。インドや東南アジアを中心に旺盛な需要に応える。既存の工場の稼働率を高めること…