電波が使えない水中での無線通信手段として、「光」、それも「可視光」を使った技術に注目が集まっている。
水中無線通信といえば音響通信が一般的だが、その通信速度はせいぜい数十kbps*1。テキストデータは送れても、映像などの大容量データを送受信するのは難しい。しかし、100Mbpsクラスの高速通信が可能になれば、例えば「水中ドローン」の産業活用が一気に進む可能性がある(図1)。地上や船上との間に必要だった通信ケーブルが不要になって行動範囲が広がり、自律航行や水中探査へのハードルが格段に下がるからだ。
水中における可視光通信は英国企業などが製品化で先行するものの、日本でも対応する技術・製品が現れ始めた。カギになるのは、半導体レーザー技術だ。