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 日本の次期基幹ロケット「H3ロケット」のコア機体が2021年1月31日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の種子島宇宙センター(鹿児島県南種子島町)に到着した(図1*1。2021年度中に試験機1号機(以下、初号機)の打ち上げを予定しているH3ロケットの開発が、いよいよ大詰めを迎える*2

図1 VAB低層棟に搬入された1段機体(手前)と2段機体(奥)
図1 VAB低層棟に搬入された1段機体(手前)と2段機体(奥)
「H-IIA/B」ではコンテナから直接起立作業を行っていたが、H3ロケットでは大型ロケット組立棟(VAB)の低層エリアに機体を横置きし、その後に起立させる。(出所:JAXA)
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*1 H3ロケットは、「H-IIA/B」ロケットの後継機となる。機体自体の低コスト化に加え、機体設計と運用の最適化で打ち上げ準備に必要な日数の半減を目標としており、トータルの打ち上げコストをH-IIA/Bの半分にあたる50億円程度に抑える。この「50億円」という価格は、固体ロケットブースターを持たず、種子島宇宙センターから高度500kmの太陽同期極軌道に4tのペイロードを打ち上げられる「H3-30」という構成の場合の目標金額。
 H3ロケット初号機は当初、2020年度中(21年3月まで)に打ち上げ予定だったが、20年5月に実施したLE-9エンジンの燃焼試験で不具合が発覚。エンジンの一部を再設計するため、打ち上げ予定が21年度中に延期されている。
*2 JAXAは種子島宇宙センターにおける開発スケジュール概要を2021年1月21日のオンライン説明会で公表した。