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 米国の安全規格であるUL規格*1への不適合問題が拡大している。三菱電機が、UL規格に適合していない電磁開閉器関連製品(以下、不適合品)を製造・販売していたことが分かった。対象台数は約215万台に上る(2021年5月7日取材・執筆時。後に同社は約365万台と公表)。産業用途の製品であるため、工場の製造現場の設備などが影響を受ける可能性がある。

*1 UL規格
米国の第三者安全科学機関であるUnderwriters Laboratories(UL;アンダーライターズ・ラボラトリーズ)が策定する製品の安全規格。

 UL規格への不適合問題については、京セラと東洋紡が不正によって長年にわたって不適合材料を量産・販売していたことが発覚し、現在、日本の製造業の信頼を揺るがす新たな品質不正問題となっている。

認証登録されていない材料を使用

 電磁開閉器は、モーターや照明などに電流を流したり遮断したりする電磁接触器と、過電流によるモーターの焼損を防ぐ保護機器(サーマルリレー)を組み合わせた機器。不適合品であると発覚したのは「MS-T」シリーズだ(図1、2)。同シリーズはUL規格の認証を受けている。

図1 UL規格への不適合が発覚した電磁開閉器「MS-T」シリーズ
図1 UL規格への不適合が発覚した電磁開閉器「MS-T」シリーズ
一部の部品に、ULに認証登録されたプラスチック(PA)とは異なる組成の材料を使用していた。(出所:三菱電機)
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図2 UL規格への対応を宣伝するカタログ
図2 UL規格への対応を宣伝するカタログ
主要な国際規格としてUL規格に対応していることも強調している。(出所:三菱電機、赤枠:日経クロステック)
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