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コニカミノルタとオゾン装置メーカーのタムラテコ(大阪府東大阪市)が協業を深化させている。タムラテコの部品調達をコニカミノルタが支援したのがきっかけだった。なぜコニカミノルタはこれまで取引のなかったタムラテコに手を差し伸べたのか─。支援を主導した元コニカミノルタ執行役兼生産・調達本部長の竹本充生氏と、タムラテコ代表取締役・社長の田村耕三氏のそれぞれに、協業の背景や今後の計画について聞いた。

竹本充生
元コニカミノルタ執行役兼生産・調達本部長

たけもと・あつお:2021年6月にコニカミノルタの顧問を退任。タムラテコの支援に乗り出した当時は、執行役兼生産・調達本部長を務めていた。(出所:コニカミノルタ)
たけもと・あつお:2021年6月にコニカミノルタの顧問を退任。タムラテコの支援に乗り出した当時は、執行役兼生産・調達本部長を務めていた。(出所:コニカミノルタ)
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協業のきっかけを教えてください。

竹本氏:2020年5月14日の朝のニュース番組がきっかけでした。新型コロナウイルスを不活性化するオゾン発生装置の製造・販売を手掛ける企業としてタムラテコを紹介していました。コロナ禍で受注が殺到し、17万台の受注残があるという報道です。今まで何百という会社を見てきた経験から、テレビに製造現場の様子が映し出されたのを見て直観的に「これは大変だ」と思いました。

 大量生産するにはコンベアラインで整然と組み立てる方式が適しています。ところが、タムラテコは作業台に製品を置いて組み立てるセル生産のようでした(図1)。この方式で何万台も組み立てるのは骨が折れる。コロナ禍という非常時なので、「これは何とかしなければ」と感じました。

図1 タムラテコでオゾン装置をセル生産する様子
図1 タムラテコでオゾン装置をセル生産する様子
(出所:タムラテコ)
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 私がいきなりタムラテコに電話すると威圧的だと受け取られるかもしれない。そこで、まずは生産技術開発担当者にその日のうちに連絡を取ってもらいました。ただ、当社以外からも色々な勧誘があったようで、当初は先方も疑心暗鬼だったと思います。