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 日本電産マシンツール〔旧三菱重工工作機械(滋賀県栗東市)〕が、3次元形状の物体表面に微細回路を形成するレーザー加工機を開発した。線幅約15μm、ピッチ約30μmで回路パターンを描ける(図1)。自動車向けの歯車やシャフトなどにセンサー機能を持たせてIoT(Internet of Things)化し、各部品の状態を監視したり、故障検知に役立てたりする見通しだ。

図1 表面に微細回路を形成した歯車のサンプル
図1 表面に微細回路を形成した歯車のサンプル
レーザー加工機で歯車に微細な回路を描く技術を開発した。(出所:日本電産マシンツール)
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自由曲面に微細な回路パターンを形成

 微細な回路パターンを形成する技術としてはフォトリソグラフィーが一般的だが、必要となる工程数が多いなど適用のハードルが高い。また、曲面などのある3次元形状の既存部品に回路パターンを形成するのも難しい。

 既存部品の表面に回路パターンを付加する方法としては、回路パターンを形成した樹脂フィルムを部品に貼り付ける方法がある。ただし、自由曲面にフィルムをきれいに貼るのは難しく、使用中にはがれてしまうといった課題があった。

 そのため、近年はレーザーによる回路パターンの形成が注目を集めている。既存部品への回路パターンの付加も容易で、耐久性の問題もクリアできる。とはいえ、従来のレーザー加工技術では、3次元形状と微細加工への対応が不十分だった。

 これらを解決したのが、同社の新しいレーザー加工技術だ。同社担当者は「2次元であれば他の方法でも実現できるが、3次元の物体表面に微細な回路パターンを形成できるのはこの技術だけ」と開発した技術に自信をみせる。