新型コロナウイルス感染症の流行が始まってから2年余りが経過した。さまざまな感染症対策が登場し、街中のあちらこちらで非接触の体温計や二酸化炭素濃度測定器(CO2モニター)などを見かける(図1)*。もちろん、対策は重要だ。ただ、こうした機器が表示する数値が正確でないとしたら、むしろ悪影響をもたらすのではないだろうか─。
記者がこう思い至ったのは、展示会で見かけたCO2モニターの特徴が「消毒用アルコールに反応しないこと」と説明を受けたからだ。この製品を展示していたのは、産業用ガス検知器・分析器を開発する理研計器。コロナ禍を受けて学校や飲食店など向けに、産業用ガスの検知で培ったノウハウを生かしたCO2モニターを開発した。