宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2022年9月1日、開発中の次期主力ロケット「H3」の開発状況に関する記者会見を開催(図1)*1。H3初号機打ち上げ延期の原因になっていた第1段エンジン「LE-9」のターボポンプのタービンの振動について対処策を選定したと発表した(図2)。JAXA H3ロケットプロジェクトマネージャの岡田匡史氏は、「初号機打ち上げに向けた振動対策は完成したと考えている」と語った。
2022年11月に種子島宇宙センター(鹿児島県南種子町)の射点設備で、LE-9エンジンをH3ロケットの機体に装備した状態での燃焼試験(CFT:Captive Firing Test)を実施。その結果を受けて初号機の打ち上げに進む。初号機打ち上げ時期はまだ確定していないが、「JAXAとしては2022年度中(2023年3月末まで)に打ち上げたい」(岡田氏)。