ニュースの深層
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イプシロン6号機打ち上げ失敗、姿勢制御系配管・バルブにトラブル
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2022年10月18日、文部科学省・宇宙開発利用部会に、同年10月12日に発生した「イプシロン」ロケット6号機打ち上げ失敗に関する事故調査の中間報告を提出した。
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SUBARU、材料選定ミスで大量リコール 特性のばらつき評価に甘さがあったか
安価な部品にSUBARUが足をすくわれた─。同社が2022年7月21日に国土交通省に届け出たリコール。その台数は、国内だけで24万7383台に及ぶ。同じ部品を搭載した海外向け車種は約24万9000台。
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H3ロケットがエンジン問題解消にめど、2022年度中の打ち上げ目指す
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2022年9月1日、開発中の次期主力ロケット「H3」の開発状況に関する記者会見を開催。H3初号機打ち上げ延期の原因になっていた第1段エンジン「LE-9」のターボポンプのタービンの振動について対処策を選定したと発表した。
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トヨタ向け電動アクスルの生産ライン、アイシンが初導入した混流の工夫
「(アイシンでは)ベルトコンベヤーとセルを、無人搬送車(AGV)でつないだラインを導入するのは初めて」。こう語るのは、アイシングループ生産技術本部第2ユニット生技部第1組立計画生準室EV2グループグループ長を務める青山洋介氏だ。
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「光加工機」を映像・精機に次ぐ柱に ニコン、金属3Dプリンター独大手買収
カメラと半導体露光装置の2つの事業に依存した体制からの脱却を図ろうとしているニコン。2022年4月に発表した中期経営計画では、成長ドライバーの1つに「光加工機」を掲げた。
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日野自の不正が約64万台に拡大、触媒仕様を決める専門部署がない欠陥
日野自動車の品質不正がさらに拡大した。2022年8月22日、同社は小型トラックに搭載するエンジンの認証申請で不正があったと発表。対象車両は、公表済みの56万台超から約64万台となった。同社は同日、不正の対象車種の出荷を停止。国内市場向けのほぼ全ての車種で出荷停止する異例の事態に陥った。
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パナのドアホンがリコール22万台に、検査すり抜けた材料のサイレントチェンジ
リコール台数が22万2831台に拡大──。発煙の恐れがあるインターホン「テレビドアホン」を製造・販売するパナソニックホールディングス(以下、パナソニック)が、そのリコール対象台数を増やした。前回(2021年12月1日)発表した12万9792台に、新たに9万3039台が加わった。対象製品は前回と同じ…
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ソニーの「熟練技能者超え」測定器、精密レンズの高品質生産を実現
ソニーグループ(ソニーG)が独自の生産技術を活用し、製品力強化やコスト削減を進めている。エレクトロニクス事業会社のソニーでは、自社開発の測定器を使うことで、カメラ用レンズの高品質生産を実現した。要素技術と生産技術の両輪で製品力に磨きをかけている。
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家庭用エアコンで過去最高887万台へ、ダイキンが「弾切れ」に強いワケ
家庭用エアコンを一気に約100万台増やす─。ダイキン工業が家庭用エアコンで強気の生産計画を打ち出した。2022年度に過去最高の年間生産台数である887万台を狙う。2021年度の789万台から98万台も増やす野心的な計画だ。インドや東南アジアを中心に旺盛な需要に応える。既存の工場の稼働率を高めること…
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「日本発のイノベーションがつぶされる」、ゼオンが欧州のCNT規制の動きをけん制
日本ゼオンが、欧州連合(EU)内で議論が進む多層カーボンナノチューブ(CNT)の発がん性に関する規制案に異議を唱えている。規制案は、直径や長さで定める条件に合致する一部の多層CNTに対し「発がん性物質だと推定される」という表示をEU内で義務付けるものだ。
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「エレベーターも使う」搬送ロボット、OKIの工場で1日47kmの移動を肩代わり
工場内の狭い通路を、製作途中のプリント配線基板(PCB)を載せた自律型無人搬送ロボット(AMR、Autonomous Mobile Robot)が走る。出発したのは2号館1階の中間検査工程、行き先は5号館2階の印刷工程─。PCBメーカーのOKIサーキットテクノロジー(OTC、山形県鶴岡市)は工場内…
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基板を丸めたコイルで4割小型化、イビデンがモーター市場に参入
プリント基板メーカーのイビデンが、小型の3相ブラシレスDCモーターの開発を進めている。同社にとって初めてのモーター製品で、得意とするプリント基板の技術をモーター用コイルに応用した。曲げられる基板を使ってコイルを形成しているのが特徴だ。同等トルクの競合製品と比べて最大40%の小型・軽量化を実現してい…
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直径1mで25年間燃料交換なし、三菱重工の超小型原子炉はどう動く
三菱重工業が超小型原子炉(マイクロ炉)の開発を進めている。炉心サイズが直径1m×長さ2mとトラックで運べる小ささだ。可搬性に優れることから、離島やへき地、災害時の電源として期待できる。次世代原子炉としては電気出力300MW以下の「小型モジュール炉(SMR)」などにも注目が集まっているが、マイクロ炉…
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800台のAGVがひたすら働く物流倉庫 モノタロウ、作業者の歩行を代替
MonotaRO(モノタロウ)は2022年4月から稼働を開始した物流拠点「猪名川ディストリビューションセンター」(猪名川DC、兵庫県猪名川町)を2022年5月24日に公開した。800台もの無人搬送車(AGV)を導入し、作業者の歩行を徹底的に削減して生産性を向上させる。機械製品や電気製品の組み立て・…
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自動車の国内生産は危機的水準、2018年からの3年で185万台が消滅
約185万台もの国内生産が消滅─。2018年を基準に2021年までのわずか3年間で、日本の自動車メーカー8社(トヨタ自動車、日産自動車、ホンダ、スズキ、ダイハツ工業、マツダ、SUBARU、三菱自動車)の国内生産台数が2割も減っていることが分かった。
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EVモーターにレアアースは必要か、対応分かれるサプライヤー各社
電気自動車(EV)に使う駆動用モーターの開発で、希土類(レアアース)の不使用や使用量削減に向けた取り組みが再燃している。自動車メーカーの電動化戦略や、近年の原材料価格の高騰などを受け、リチウムイオン電池だけでなく、モーター材料の供給不足への懸念が出てきたからだ。
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鉄鋼大手など水素製鉄の開発加速、CO2排出量の半減目指す
国内鉄鋼大手がタッグを組んで水素製鉄の実現に向けた動きを加速させる。2022年6月15日、日本製鉄、JFEスチール、神戸製鋼所の大手3社と金属系材料研究開発センター(JRCM)が、「水素製鉄コンソーシアム」の結成を発表した。製鉄に水素技術を導入する技術開発を進め、鉄鋼プロセスにおける二酸化炭素(C…
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液晶パネルが3Dプリンター市場に、大型化・多画素化武器に躍進
液晶パネル(LCD)は、今後有機ELやその先の次世代ディスプレー技術に市場シェアを奪われていくことがほぼ確実だ。ただ、悲観する必要はないかもしれない。3Dプリンターという急成長市場でLCDが重要な役割を果たしつつあるからだ。“新天地”では、消耗品という、これまでとは逆の役割を果たすことになる。
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「世界一」のPCR検査試薬工場へ、新型コロナからがん検査への飛躍目指す
新型コロナウイルス感染の判別手段として急速に広まったPCR検査。この猛烈な追い風を受けて成長したのがプレシジョン・システム・サイエンスだ。同社はPCR検査の前処理である遺伝子抽出に使う試薬や全自動のPCR検査装置の開発・製造を手掛ける。2022年4月21日には秋田県大館市に新工場を完成させた。全長…
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脱炭素やウクライナ情勢はどうなる 重工大手3社、21年度決算は増収
国内重工大手の三菱重工業、川崎重工業、IHIの3社は2021年度の決算説明会を2022年5月に相次いで開催した。カーボンニュートラル(温暖化ガスの排出量実質ゼロ)への取り組みや、ウクライナ問題による影響などを踏まえた上で、各社のトップが現状および今後の事業の見通しを示した。