ニュースの深層
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EVメーカーが電池ベンチャー争奪戦、大穴はIBM発「革命的」次世代技術か
電気自動車(EV)向けの車載電池の大規模量産計画と、そのための兆円単位の投資発表ラッシュが続いている。フランスRenault(ルノー)グループと日産自動車は2021年6月末と同年7月1日に、フランスで約24億米ドル、英国で約14億米ドル、計38億米ドル(約4200億円)の規模のリチウム(Li)イオ…
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2021年版「ものづくり白書」が訴える、サプライチェーン強靭化と新BCPの意味
経済産業省と厚生労働省、文部科学省の3省が2001年から発刊している「ものづくり白書」。ものづくり基盤技術の振興に対して講じられた施策を、3省が共同で報告する年次報告だ。ものづくりに関わる産業の現状と、今後の課題をまとめている。
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富士フイルムBIが複合機開発で脱・縦割り、4割小型化で「同クラス世界最軽量」
2021年4月1日に社名を「富士ゼロックス」から変更した富士フイルムビジネスイノベーション(富士フイルムBI)。世界的な知名度を誇る「ゼロックス」ブランドのライセンス契約は同年3月末で終了した。
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三菱電機、6度目の検査不正で社長辞任へ、「製品さえ良ければ」、現場の論理独走か
三菱電機で再び品質不正問題が発覚した。同社長崎製作所(長崎県時津町)で、[1]鉄道車両向け空調装置と[2]同空気圧縮機ユニットの検査において不正があったと社内調査で判明。定められた検査を行わない、品質データをねつ造するなどの行為が見つかった。
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コニカミノルタ、「三方よし」で新事業、東大阪の中小とオゾン装置でタッグ
コニカミノルタとオゾン装置メーカーのタムラテコ(大阪府東大阪市)が協業を深化させている。タムラテコの部品調達をコニカミノルタが支援したのがきっかけだった。なぜコニカミノルタはこれまで取引のなかったタムラテコに手を差し伸べたのか─。支援を主導した元コニカミノルタ執行役兼生産・調達本部長の竹本充生氏と…
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燃料電池車の水素供給に「コストの壁」、JHyM社長が展望を語る
カーボンニュートラルの達成に向けて、燃料としての水素(H2)の可能性に注目が集まっている。ただし、製造・供給・利用のどれか1つでも滞れば、普及は望めない。このうち、日本水素ステーションネットワーク(JHyM:ジェイハイム、東京・千代田)は、水素の供給網の整備を進めている。社長の菅原英喜氏に現状を聞…
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容器再利用の仕組み「Loop」、イオンでの実証実験がスタート
2021年5月25日、Loop Japanが循環型ショッピングプラットフォーム「Loop」の実証実験を開始した。Loopは日用品や食品などの容器を回収・再利用する仕組みによって循環型社会(サーキュラーエコノミー)の実現を目指すもの。日本では20年秋に試験運用を開始する予定だったが、新型コロナウイル…
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デンソーリコール、1013万台に拡大、対応の甘さかホンダは3度目の無償交換
リコール総数が1000万台に拡大─。デンソーの欠陥燃料ポンプが自動車メーカーに与える影響が甚大な域に達した。当該ポンプの品質不具合が原因のリコールは、世界で合計1013万台にまで積み上がった。
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光る新チタン合金を「G-SHOCK」に、カシオと日本製鉄が6年かけて開発
カシオ計算機が2021年4月23日に発売した腕時計「G-SHOCK」の新製品「GMW-B5000TR」には、同社が日本製鉄と6年かけて開発した新素材が使われている。「鏡面仕上げが可能なチタン合金」だ。軽さや耐食性などに優れたチタン(Ti)。これまでもTiを採用したG-SHOCKはあったが、コストや…
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三菱電機にも浮上したUL不適合問題、電磁開閉器の部品材料に不備
米国の安全規格であるUL規格への不適合問題が拡大している。三菱電機が、UL規格に適合していない電磁開閉器関連製品(以下、不適合品)を製造・販売していたことが分かった。対象台数は約215万台に上る(2021年5月7日時点)。産業用途の製品であるため、工場の製造現場の設備などが影響を受ける可能性がある…
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ルネサスの半導体工場で火災、減産の影響が収束するのに数カ月
ルネサス エレクトロニクス(以下、ルネサス)の生産子会社であるルネサス セミコンダクタ マニュファクチュアリングの那珂工場(茨城県ひたちなか市)で2021年3月19日に火災が発生。
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京セラと東洋紡、長年の品質偽装発覚、UL規格不適合の材料を出荷し続ける
米国で製品を販売する日本メーカーを不安に陥れる品質不正問題が勃発した。京セラと東洋紡の2社による、米国のUL規格に関しての長年にわたる不正が発覚したのだ。
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ラズパイや小型ロボで「賢いからくり」、EV時代見据え素人町工場が半年で事業化
「DOBOTやラズパイが仕事の付加価値を簡単に高めてくれた」─。自動車工場の生産設備向けに治具などの製作を手掛けてきた産技(愛知県豊田市)代表取締役の磯谷充氏はこう目を細める。
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H3ロケットが種子島で立ち姿を披露、最初のヤマ場「極低温点検」に成功
宇宙航空研究開発機構(JAXA)と三菱重工業などによる次期基幹ロケット「H3」の開発が大詰めを迎えている。2021年3月17~18日、鹿児島県の種子島宇宙センターで「極低温点検」を実施。
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OKIデータ、海外工場をリモート立ち上げ、タイ工場で主力プリンター、効果3億円
OKIデータはカラーLEDプリンターの戦略新機種の生産を同社タイ工場でリモート立ち上げした。新型コロナウイルス感染症の影響で国内技術者の現地出張が事実上不可能になる中、オンライン会議システムを活用して現地スタッフによる課題の抽出と解決を支援し、量産ラインを立ち上げる手法を模索。
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「EVシフト」をうのみにするな、脱炭素先導の欧州でもHEVが売れる現実
藤村俊夫(愛知工業大学工学部客員教授〔工学博士〕、元トヨタ自動車)
2050年カーボンニュートラル(炭素中立)時代に突入し、世界で電気自動車(EV)シフトの動きが活発化している。過去に何度も膨らんでははじけたEVシフト。今度こそは本物か─。
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モデルY搭載、熱の司令塔「オクトバルブ」、テスラが問うソフト時代のハード
米Tesla(テスラ)CEO(最高経営責任者)のElon Musk(イーロン・マスク)氏が、「『モデルY』で最も重要な部品の1つ」として挙げる部品がある。自動運転機能をつかさどる車載コンピューターでも、高容量なリチウムイオン電池でもない。
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福島沖地震で止まったトヨタの工場、「弱点」と誤解されるJIT生産方式
2021年2月中旬、トヨタ自動車の工場が一時操業停止した。国内の完成車工場全28ラインのうち、14ラインが最長で21年2月17~20日の4日間操業を停止。その後も同月22日から、4工場5ラインが3日間、4工場・7ラインが2日間にわたり操業を止めた。
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曙ブレーキの品質データ偽装が発覚、再発防止が疑われる報告書の欺瞞
「一体、何の報告書か。『真因(問題を引き起こす本当の原因)』に対する追究が甘く、これで再発防止につながるとは思えない」─。
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三菱電機が自動車向け製品で設計不正、「偽の宣言書」で不適合品を出荷
三菱電機で設計不正が発覚した。リコールは避けられず、賠償金(リコール対策費用)の支払いは必至だ。それだけでは収まらず、自動車メーカーからの失注(受注を失うこと)の事態に陥る恐れもある。