工作機械メーカー最大手のDMG森精機は2019年1月22日、工作機械の制御データの活用で日本マイクロソフトと協業すると発表した(写真)。顧客の拠点で稼働している工作機械の稼働実績やセンサーデータを米マイクロソフトのパブリッククラウドで収集・分析し、加工効率の向上や予防保全に生かす。 IoT(Internet of Things)関連のサービスや採用事例なども生かして分析システムを構築する。
IoT機器OS「Windows 10 IoT」も利用へ
主に2つの用途でマイクロソフトのパブリッククラウドサービス「Azure」を活用する。まず、工作機械の稼働状況を可視化するサービス「DMG MORI Messenger」のデータ収集基盤を、DMG森精機が所有するサーバーからAzureに移行する。既に具体的な作業を始めており、2019年前半に終える予定だ。
これに加え、インテリジェント制御盤を活用した工作機械の継続更新サービス「CELOS Club」のデータ活用基盤をAzure上で構築する。工作機械に設置した電気系や温度、機械系のセンサーからデータを収集し、エッジコンピューターやクラウドで分析。機械の状態監視や予防保全などに活用する(図)。AzureのAI(人工知能)基盤の活用も視野に入れる。