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 パナソニック スマートファクトリーソリューションズ(PSFS、大阪府門真市)は、溶接ロボットの情報を収集、蓄積、分析する「統合溶接管理システム iWNB(integrated Welding Network Box)」(以下、iWNB)を発売した。自動溶接ラインのロボットや装置のデータを見える化し、生産性や品質の向上を狙う(図1)。自動車や二輪、建機などの工場における自動溶接ラインでの利用を想定している。

図1 iWNBの構成
図1 iWNBの構成
溶接ロボットおよび溶接装置の情報を吸い上げ、稼働や溶接の状況を見える化する。(PSFSの資料を基に日経ものづくりが作成、写真:PSFS)
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ワークごとの溶接の状況を把握

 iWNBは、PSFS製の溶接ロボットから溶接の電圧・電流や温度、ワイヤの送り速度、短絡回数、モーターの負荷、ガスの流れなど、溶接装置およびロボットに関わる約50種類のデータをリアルタイムに収集。それを分析して溶接装置の稼働状況や稼働実績などを数字やグラフとして可視化する(図2)。

図2 稼働状況の見える化
図2 稼働状況の見える化
ライン全体のリアルタイムの稼働状況や日々の稼働実績などが分かる。(出所:PSFS)
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 「ハードウエアの力にDX(デジタルトランスフォーメーション)の力を有機的に結びつけ、見える化、分析、アクションにつなげる」─。同オンラインでの製品発表会に登壇したパナソニック代表取締役 専務執行役員で同社コネクティッドソリューションズ社社長の樋口泰行氏は、溶接工程の見える化によって、生産性や品質の向上、トレーサビリティーの強化が期待できると、新製品の意義を強調した。

 ワークごとに、電圧・電流やアーク切れ時間といった溶接実績データが分かり、トレーサビリティーが高まる(図3)。実績データと品質データの相関を分析すれば溶接条件の最適化による品質向上が期待できる。トラブルが発生した場合は、パソコンやスマートフォンなどにメールを送信してすぐに担当者に通知するため、ダウンタイムを削減して稼働率を高められる。

図3 トレーサビリティーの確保
図3 トレーサビリティーの確保
ワークごとの溶接の実績データ(電流・電圧やワイヤの送り速度、短絡回数など)を管理。品質データとひも付けて分析すれば溶接条件の最適化による品質向上が期待できる。(出所:PSFS)
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 「(PSFSは)溶接機とロボットの双方を提供しており、溶接に特化したデータを吸い上げられるのが特徴」と同社取締役副社長の浜本康司氏は胸を張る。20年10月には、同年5月に発売した外観検査自動化システム「Bead Eye(ビードアイ)」との連携機能も提供する予定で、外観検査の結果と溶接の実績データをひも付けて分析・管理できるようになる。