レポート
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日産、人工光合成の効率「2倍」 長波長光の高効率変換材を開発
日産自動車は、東京工業大学と共同で、長波長光を短波長光に高効率で変換できる固体材料を開発した。光触媒などを用いる人工光合成の効率を「2倍」(日産)に高められる可能性がある。バンパーなどの樹脂原料となるオレフィン製造に応用し、製造時における二酸化炭素(CO2)排出量の削減を目指す。
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電磁鋼板、25年以降に不足の懸念 半導体に続きEV生産のリスクに
電気自動車(EV)などのモーターに使用する電磁鋼板の供給が、2025年以降に不足する可能性がある。EV販売が増加する一方、鉄鋼メーカーの供給が追い付きそうにないのだ。自動車メーカーにとって半導体不足に続く部品供給網のリスクになりそうで、EV生産の足かせとなりかねない。鉄鋼メーカーとの関係に影響する…
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日立アステモが自動車部品で検査不正 定期試験を実施せず、規格外製品を出荷
日立Astemo(日立アステモ、東京・千代田)は2021年12月22日、ブレーキやサスペンションの構成部品で不適切な試験・検査があったと発表した。期間は、ブレーキ部品で約17年半、サスペンション部品で20年以上におよぶ。
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目を引いた「センサー不要」「スマホだけ」、DXに求められる「簡単・明解」
工場向けのデジタル技術の展示会「スマートファクトリーJapan 2021」(2021年12月1日〜3日、東京ビッグサイト)が開催された。工場自動化のためのロボットやセンサー、人工知能(AI)を活用した検査システムなどが展示される中、機能・性能が分かりやすく、導入時の省力化を打ち出した製品・サービス…
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「超高回転」5万rpmのモーター想定 国内メーカーの連合、研究の軸足はEVへ
国内自動車メーカーなどが組織する自動車用動力伝達技術研究組合(TRAMI)は、研究方針の軸足を内燃機関から電気自動車(EV)用モーターやその関連技術に移す。特に重視するのがモーターの高回転化だ。現状は1万3000rpm前後だが、5万rpmの「超高回転」を見据える。
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キリン、ペットボトルの循環利用へ、25年にケミカルリサイクル工場で再生
キリンホールディングス(HD)が使用済みペットボトルの再資源化に向けて、着実に前進している。ごみなどの異物を投入できない専用の回収機を開発し、汚れが少なく、リサイクルしやすい容器の回収に成功した。加えて、従来の再生法と比べて樹脂の劣化を抑えられる「ケミカルリサイクル」の技術開発で三菱ケミカルと連携…
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入曽精密らが5軸の熟練技を公開、狙いは事業拡大と人材育成
高精度の微細加工技術を得意とする入曽精密(埼玉県入間市)がDMG森精機と手を組み、5軸加工の暗黙知のデータ化に挑んでいる。
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JFE、仮想高炉で休止期間を1/3に、失敗すれば数千億円のリスクに挑戦
鉄鋼大手のJFEスチールは、現実のプロセスと仮想空間でのモデル「デジタルツイン」を組み合わせ、異常予知や仮想実験を行えるCPS(サイバーフィジカルシステム)による製造プロセス改革を進めている。中でも真っ先にCPSを導入したのが高炉だ。
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「脱炭素は工場スマート化の好機」、3人の識者が語る製造業DXの役割
2021年10月11~22日の日程でオンラインイベント「日経クロステック EXPO 2021」(主催:日経BP)が開催された。基調講演のパネルディスカッション「製造業はDXで何を変えるべきか -カーボンニュートラル時代の生き残り戦略-」では、日本におけるカーボンニュートラルと製造業DX(デジタルト…
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EV用モーターの銅線レーザー溶接機、NITTOKU、位置ずれ許容し時間短縮
モーター用巻き線機の開発製造を手掛けるNITTOKUは、古河電気工業(古河電工)と共同で開発したレーザー溶接機を2021年7月に公開した。電気自動車(EV)やハイブリッド車(HEV)用モーターの生産に向けた、銅線同士の溶接工程を効率的に実行できる。
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航空機メーカーが開発モデル標準化、IHI・三菱重工などが参加し策定
航空機メーカーなどが構成する「航空機開発におけるMBD技術情報交換会」(MBAC)が策定した、制御システムモデルの流通や作成方法についての標準規約の概要が明らかになった。
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トヨタ、人体モデルを自動運転対応に、22年中に次期型「THUMS」を投入
トヨタ自動車は、車両の衝突シミュレーションなどに使う仮想人体モデル「THUMS(サムス)」の次期型で自動運転対応を強化する。座席の背もたれを一定の角度まで倒したり、座席自体を前後回転させたりした状態を想定。
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複数機種の自動搬送ロボットを制御、オムロン、導入期間を半減へ
オムロンは、工場で製品や部材を運ぶ自動搬送ロボット(AMR:Autonomous Mobile Robot)の管理ソフトウエアの新版「Flow core2.1」の提供を開始した。機種が異なる複数台のオムロン製AMRの動きを一括してシミュレーションする機能や走行データを可視化する機能を追加した。
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三菱電機、異例の選出で新社長、不正・隠蔽体質を改善できるか
三菱電機は2021年7月28日、漆間啓専務執行役が同日付で社長に昇格する人事を発表した。杉山武史社長は、鉄道車両用空調装置などの検査不正の判明を受けて同日付で辞任し、特別顧問に就いた。
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新型「アクア」に“世界初”バイポーラ電池、容量25%増、豊田自動織機が量産
トヨタ自動車が全面改良した新型の小型ハイブリッド車(HEV)「アクア」が「バイポーラ型」のニッケル水素電池を採用した。駆動用の車載電池として採用するのは「世界初」(同社)。体積当たりの容量はリチウムイオン電池パックよりも25%増えた。豊田自動織機が量産する。
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パナソニック、入出庫向けSaaSツール、現場作業をAIで分類、予測と改善に応用
パナソニックは2021年7月19日、製造業のサプライチェーン関連業務の現場に向けたSaaS型アプリケーション「現場最適化ソリューション」を提供すると発表した。カメラで捉えた現場作業者の動きを人工知能(AI)によって自動的に分類・整理し、現場の状況を把握して、その情報を基に人員の勤務シフトや輸送計画…
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トヨタ、「ランクル40系」の部品を復刻、エンジンや駆動系など対象に22年から
トヨタ自動車は2021年8月1日、「ランドクルーザー40系」の部品を復刻すると発表した。「走る・止まる・曲がる」に関わるエンジンや駆動系、排気系などの部品が対象で、22年初めをめどに再販売を始める予定だ。同モデルのユーザーから届いた欠品を不安視する声に応え、顧客のつなぎ留めを図る。
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「現場力で勝負すれば日本は勝てる」、日科技連元会長・坂根氏が語る品質と経営
品質という優位性が失われつつある―。製造業の現状に危機感を抱く経営者らの声を受けて、日本科学技術連盟(日科技連)が2017年に立ち上げた「品質経営懇話会」。発足以来、日本の「品質」と「経営」について議論を重ね、20年6月にその内容をまとめた「品質経営懇話会 第1次報告書」を公開している。同会委員長…
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コマツ、ホンダと組んで建機で脱エンジン、「電池交換式」で電動化を事業のキーに
コマツはホンダと組んで「電池交換式」の小型建機を開発し、2021年度中の市場投入を目指す。同年6月10日に両社共同で発表した。ホンダが手掛ける交換式電池パックを適用。残量が減ったら充電済みの電池パックと入れ替える仕組みで、慣れれば10秒以内に稼働を再開できる。稼働率をいかに高めるかが競争軸の建機業…
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日軽金が半年で3回のJIS不正発覚、規格軽視で認証取り消しや一時停止に
2021年7月5日、日本軽金属ホールディングス(以下、日軽金HD)は、子会社の日軽新潟(新潟市)が、日本品質保証機構(JQA)から受けたJIS(日本産業規格)認証の取り消し処分について会見を開いて謝罪した。