レポート
目次
-
電子部品の使い残しをX線で瞬時に数える、多品種少量生産で再利用、OKI本庄工場
OKI(沖電気工業)でEMS(電子機器の製造受託サービス)を手掛けるEMS事業部は、生産拠点であるOKI本庄工場で、リールに巻かれた微細な電子部品をX線で数える計数装置を導入したと明らかにした。今後、電子化した在庫棚と連動させ、生産計画と使い残し数を照合し、生産現場で欠品が出ないように払い出すシス…
-
「HondaJet」がミドリムシ燃料で飛行、ユーグレナ、25年の商業化に向けて展開
ユーグレナは2021年6月29日、微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ)由来の油脂や廃食油などで製造したバイオジェット燃料を使った小型ビジネスジェット機のフライトを実施した。
-
ボッシュ、電動油圧ブレーキを栃木で量産、22年には日本市場向けに小型品も投入
ドイツBosch(ボッシュ)が、電動油圧ブレーキ「iBooster」を日本で生産する。30億円を投じて栃木工場で2022年後半から製造を開始する予定だ。「当社にとって次世代の主力製品になる」─。21年6月17日に開いた会見で、ボッシュの日本法人で社長を務めるKlaus Meder(クラウス・メーダ…
-
キヤノン、プレスの位置ずれを瞬時に計測、加速度100Gにも対応する測長器
キヤノンは生産ライン上の板材などの搬送物の移動距離や速度を精密に測る非接触式の計測機器「PD-704」を発売した。板やフィルムなどの長さや移動速度を測る測長器(測長計)の一種で、順送プレス加工における部材の送り速度や位置を正確に把握するといった用途を念頭に開発した。
-
デンソーのカーボンニュートラル戦略、2035年に工場でCO2排出35%減
デンソーは、工場におけるカーボンニュートラルの実現に向けた工程目標を明らかにした。同社の工場における二酸化炭素(CO2)の排出量は、2020年時点でおよそ190万t(トン)。
-
大型ロケット「長征5号B」の残骸落下騒動、中国が安全策を採用しなかった不可解
「中国のロケット残骸落下」─。こんな見出しが一般紙の紙面をにぎわしたのは記憶に新しい。中国が2021年4月29日に打ち上げたロケット「長征5号B」の残骸が、同年5月9日にインド洋に落下したのだ。落下後には米航空宇宙局の長官が、「中国がスペースデブリ(宇宙ゴミ)に関して責任ある基準を満たしていないの…
-
着て10歩で歩き方の癖を解析、東大発ベンチャー、認知症の早期発見へ
東京大学発のスタートアップXenoma(ゼノマ、東京・大田)は、服を着て10歩歩くだけで、歩き方の癖を可視化できる技術を開発した。スマート衣料「e-skin MEVA(イースキンミーバ)」を活用する。
-
5年で売り上げ1兆円伸ばすダイキン、研究開発費4割を炭素中立に投入
ダイキン工業は2021年6月7日、新中期経営計画(新中計)「FUSION25」を発表した。3つの成長戦略テーマを掲げ、25年度に売上高を3.6兆円、営業利益率を約12%に引き上げる。同社の20年度の売上高は約2.5兆円で、営業利益率は9.6%だった。従って、新中計の5年間で売上高を1兆円伸ばしつつ…
-
トヨタ、水素エンジンで耐久レース完走、「プレイグニッション」との戦い
トヨタ自動車は2021年5月22日から23日にかけて、水素エンジン車で24時間レースを完走した。途中、中核部品のインジェクターや電気系統の異常による修理時間があったものの、レースを「実験場」としてデータ収集の場に活用する目的を果たした。ドライバーの1人として参加した同社社長の豊田章男氏は「従来の内…
-
航続距離222km延びた新「ホンダジェット」、利便性や運用時の安全性も向上
ホンダの航空機事業子会社である米Honda Aircraft Companyは米国時間2021年5月26日、小型ビジネスジェット機HondaJet(ホンダジェット)シリーズの新型「HondaJet Elite S」を発表した。同年6月に受注を始める。搭載可能な燃料量を増やして航続距離を約222km…
-
AGC、5Gの天敵「Low-Eガラス」を克服、微細加工で電波が通過、工場利用に期待
AGCは5G(第5世代移動通信システム)の電波を屋外から屋内に取り込みやすくする技術を開発した。
-
EVやスマホから電池パックが消える、構造材料一体化の仰天技術
電気自動車(EV)や電動飛行機、さらにはスマートフォンから電池パックが“消える”可能性が出てきた。最近のEVやドローン、電動飛行機などはわずかでも質量を減らすべく、電池のパッケージを構造体で代替するといった工夫が試みられている。その方向を究極にまで推し進めたのが、スウェーデンの大学Chalmers…
-
古河電工・日亜化学が銅溶接で提携、青と近赤外のレーザー2種で高効率化
古河電気工業と日亜化学工業は2021年4月26日、銅(Cu)の溶接技術に関する業務提携を発表した。電動車両の基幹部品の加工を想定し、青色レーザーと近赤外レーザーのレーザー光2種類を組み合わせた「ハイブリッド型」のレーザー溶接技術について、開発を加速する。同技術の実用化で先行する欧州や中国を追いかけ…
-
英国で不具合発覚した日立鉄道車両、亀裂は車体つり上げポイント
英BBCなどの報道によれば、日立製作所が製作した英国都市間高速鉄道計画(IEP)向け車両「Class 800」シリーズの複数両で亀裂が見つかり、同車両を導入している鉄道会社が、2021年5月9日までに安全確認のため運行を休止した。英国運輸当局が鉄道会社に代替輸送手段の検討を要請し、日立には検査計画…
-
東芝社長就任1年で車谷氏が突然の辞任、辞めた背景には社内外での対立か
東芝は2021年4月14日、代表執行役社長CEO(最高経営責任者)である車谷暢昭氏が同日付で辞任し、後任に現同社取締役会長である綱川智氏が就くと発表した。同日の緊急会見で同社指名委員会委員長の永山治氏は「本人から辞任の申し出があり、受理した」と辞任の経緯を語った。
-
AIモデルは経年劣化する、富士通が実証結果で新管理ツール
富士通は、人工知能(AI)モデルを利用した加工品質の維持と、AIモデルのライフサイクル管理を支援するソリューション「FUJITSU Manufacturing Industry Solution COLMINA 現場品質AI 運用管理パッケージ」を2021年3月26日に発売した。研削や切削などの工…
-
NSK、高速回転性能を高めたEV向け軸受、トポロジー最適化でdmn180万を達成
市場の立ち上がりが前倒しされると見越して、日本精工(NSK)が電動車両向け機械部品の開発を加速させている。同社は2021年3月24日、電動車の駆動用モーターの高速回転化に寄与する玉軸受の第3世代品を発表。開発スピードを上げるため、新たな設計手法を導入した。
-
消えないはずの聖火が消えた、原因はガスカートリッジのねじ込み不足
2021年3月25日にスタートした東京2020オリンピック聖火リレー。リレー中に聖火が消える事象が相次ぎ、関係者は衝撃を受けていた。大会組織委員会によれば、聖火が消えた原因は、ガスカートリッジの中途半端なねじ込みによる燃料供給不足だった。
-
トヨタといすゞ、3年ぶりの再出発、小型電動トラックを共同開発
トヨタ自動車といすゞ自動車は、428億円を相互出資する。小型トラックの電動化や燃料電池車(FCV)化などに共同で取り組む。2021年3月24日、トヨタ傘下の日野自動車を含めた3社で発表した。
-
国内唯一、廃炉完了原子炉「JPDR」、炉心跡も再利用できる更地に
原発の「廃炉」と聞いて、福島第1原子力発電所(福島県大熊町・双葉町)の事故を思い出す人は多いだろう。同原発の廃炉が完了するのは、あと20〜30年後とされる。いま、その工程は粛々と歩みを進めている。