レポート
目次
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日立建機、溶接作業を定量データ化、若手への技能伝承で活用
日立建機は、複雑な溶接作業をカメラなどで撮影し、定量データ化する計測技術を開発した。熟練者から若手への技能伝承に利用すれば、従来の口頭を中心とした指導に比べて高効率な教育が可能になるとする。同社は2020年4月以降、同計測技術を用いた訓練システムの開発に向けて実証実験を開始する。
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京王「9000系」でモーター取付金具にき裂、定期検査で発見、同構造車両は異常なし
京王電鉄は2020年4月24日、京王線「9000系」車両の主電動機取付金具の溶接部にき裂を発見したと発表した。同月20日に実施した定期検査で係員が見つけた。原因は調査中で、修理などについては今後、メーカーと協議する。
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神鋼、アルミと高張力鋼の低コスト接合技術、パイプ材が対象、既存の溶接機使う
神戸製鋼所は、アルミニウム(Al)合金と高張力鋼板を低コストで強固に結合できる新たな接合法を開発した。既存の鋼用アーク溶接機やレーザー溶接機を使え、管材(パイプ材)の端部(小口)に他の材料を接続するなど、これまで難しかった形態での接合が可能。「燃費規制が厳しい欧州や中国の自動車メーカーへの提案を強…
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トヨタ、データとスマートシティーに本腰、NTTと業務資本提携、ブロックチェーン推進
トヨタ自動車が2021年初頭にも建設を始める「スマートシティー」事業に向け、データ分野で他社連携や研究開発を強化している。2020年3月16日にはブロックチェーン技術を活用した4種類の実証実験を進めていると発表。
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東芝が仕掛ける新IoT基盤「ifLink」、100社超参加のコミュニティーで普及推進
2020年3月30日、東芝は動画配信サービスの「YouTube」とオンライン会議サービス「Zoom」を併用したオンラインイベント「ifLink オープンコミュニティ サイバーキックオフ」を開催した。
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アイトラッキングでVR訓練、作業訓練や安全衛生教育などで利用、B-EN-G、台湾HTCのHMDに対応
ビジネスエンジニアリング(以下、B-EN-G)は、仮想現実(VR)を利用した同社の訓練システム「mcframe MOTION VR-learning(以下、VR-learning)」を、台湾HTC社のVR用ヘッドマウントディスプレー(HMD)「VIVE Pro Eye」に対応させた。
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AMとデジタルツインで顧客別に最適製品を生産、シーメンスがHM20で見せる先進事例
ドイツ・シーメンス(Siemens)は、世界最大規模の産業展示会「ハノーバーメッセ(Hannover Messes)2020」(HM20、開催は2020年7月13〜17日、会場はドイツ・ハノーバー)に先立ち、出展に関するプレス説明会を実施*。デジタルツインと生産システムとを連動させた事例などについ…
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新型肺炎で国内工場に生産停止リスク、中国の部品供給網の課題が浮き彫りに
重篤な肺炎をもたらし得る新型コロナウイルス感染症(以下、新型肺炎)。中国政府の発表によれば、2020年2月16日午前0時(日本時間同1時)時点での中国国内の累計感染者数は6万8500人に、死者は1665人に達した。感染は世界に広がっており、日本の感染者数は50人を超えた。現時点(同年2月17日執筆…
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超音波と光で見えない傷をあぶり出す、島津製作所、新しい非破壊検査技術
島津製作所は、航空機や自動車などの製造・整備における非破壊検査を短時間かつ低コストで実現する装置「MIV-500」を開発し、発売を開始した。独自開発の「超音波光探傷」技術を使う。同技術は、物体に超音波を伝搬させた際の変形を撮像して画像処理し、検査対象物の表面近傍の欠陥(剥離、亀裂、空隙など)を検出…
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圧力で接着したり磁場で固まったり、富士ゼロックスがトナー技術を応用
富士ゼロックス(本社東京)は、電子写真式の複合機やプリンターに使うトナーの技術を応用し、接着機能を持つ無色透明のトナー(以下、接着トナー)や、磁場をかけると固まる粉を開発した。同社はこれらを「新機能性材料展2020」(2020年1月29〜31日、東京ビッグサイト)で参考出展し、用途を探っている。
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オムロン、実装基板をインライン全数検査、寸法検査やX線検査の装置を用意
オムロンは、インライン全数検査に対応可能な寸法検査装置やCT(コンピューター断層撮影)型X線検査装置などを「ネプコン ジャパン 2020」(2020年1月15~17日、東京ビッグサイト)に出展した。品質要求の厳しい自動車業界などの需要を見込んでいる。
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ヤマ発が協働ロボに参戦、市場拡大見越し早大スタートアップと提携
スカラ型(水平多関節)ロボットを主力としてきたヤマハ発動機が、協働ロボット市場に名乗りを上げた。産業用ロボット事業の規模と領域を拡大すべく、早稲田大学発のスタートアップ企業である東京ロボティクス(本社東京)に出資するとともに、両社の技術供与に関する契約を締結。単腕の垂直多関節型協働ロボットの開発を…
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国内2工場認定のWEF「ライトハウス」、長期的な取り組み重視し、他社の道標に
第4次産業革命をキーワードに製造業が大きく変化する中、世界経済フォーラム(WEF)とマッキンゼー・アンド・カンパニーは、2017年に「グローバル・ライトハウス・ネットワーク(Global Lighthouse Network)」を結成した(図1)。世界中の先進的な工場「ライトハウス」によって構成す…
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「神髄はモーターを“止める”」、小笠原社長が明かした安川電機の強み
産業用の国内ロボット・メーカーとして、ファナックと並ぶ雄と言えるのが安川電機だ。ロボット市場がグローバルで拡大を続け、ドイツKUKAやスイスABBなど海外の強豪もひしめく中、安川電機は何を強みとし、どこに向かうのか。
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2020年の工作機械受注額は微減の1.2兆円、日工会が根拠を解説
日本工作機械工業会(日工会)の飯村幸生会長〔東芝機械会長、図1(a)〕は2020年1月10日に名古屋市内で講演し、1兆2000億円(前年比2.4%減)とする日工会の2020年工作機械受注予測の根拠と今年の見通しを解説した。
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5Gの新仕様「リリース 17」はこう決める、3GPPが2020年以降の予定を公開
第5世代移動通信システム(5G)の次々仕様の「Release 17」における、無線通信機能と概要、その検討スケジュールが明らかになった。5Gの仕様を策定している移動通信の標準化団体「3GPP」(Third Generation Partnership Project)が、無線アクセスの仕様を規定す…
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多数のAGVが工場内を“無軌道に”走る、NECが一括制御技術を開発
多数のAGV(自動搬送車)が工場内を自由に走り回り、行き交う─。NECは、磁気テープやマークなどで床面に印を付けることなく運用できる無軌道AGVを前提に、複数種類の複数台を一括制御するソフト「NECマルチロボットコントローラ」を開発、2020年2月に発売する。
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ボッシュが建機向け「後付けIoT」を市場投入、機械や現場の状態を手軽に監視
ドイツ・ボッシュ(Bosch)の日本法人は2020年内に建設機械などの位置や稼働状態をIoT(Internet of Things)で監視するサービスを市場に投入する計画だ。センサーを内蔵しない建設機械や資材に「TRACI(トラシ)」と呼ぶIoTセンサー(タグ)を後付けして、異なるメーカーの建設機…
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富士通がスパコン「富岳」の工場を初公開、2020年6月までに約400台を製造
富士通は2019年12月2日、理化学研究所(理研)と共同で開発したスーパーコンピューター「富岳(ふがく)」の出荷を始めた。富岳用のコンピューターラック(以下、ラック)約400台を2020年6月までに製造し、理研の計算科学研究センター(神戸市)に納入する。
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AGCが「WebAR」で設備開発期間を3割短縮、設計段階の3Dモデルを現場で重ねて確認
AGCは素材開発を加速させるために、拡張現実(AR)技術を導入する。Webプラウザー上でARを使える「WebAR」技術の試験運用を、同社の生産技術部などで2019年12月から始めた。