EDITORS' ROOM:おすすめの一冊
目次
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当事者が語るCADベンチャーの内幕
1990年代前半、先進的機能を誇る著名な米国製3D-CADを国内で着々と普及させた商社が、開発元に代理販売権をファックス1通で剥奪される事件が起きた。大きくなった市場と利益を開発元が独占する目的だ。
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経営に貢献する在庫戦略を習得する
「日本企業の多くは在庫について、いわゆる『善悪論』から脱し切れていないのが現状です」。本書の作成はこの一言から始まった。新型コロナウイルス禍による物流網の寸断に半導体不足や原材料の高騰が重なり、日本企業が苦しんでいる。
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勝つための設計マネジメントを1冊に
「設計マネジメントを行っている企業はほとんどありませんね」。トヨタ自動車で設計者として勤務し、現在は経営コンサルタントを務めている本書の著者である中山聡史氏からこの言葉を聞いた時、驚くと同時に「教科書」シリーズの1冊として執筆を打診すべきだと確信した。
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ジャストインタイムの終焉
ジャストインタイムを理想にサプライチェーン(SC)を構築してきた人たちは、新型コロナウイルスやウクライナ問題などの想定外の出来事によって「一つの時代が終わった」と感じている。
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IoTに無策で挑んではならない
技術で勝って、戦略で負ける─。近年、日本企業が主導権を握れない原因はこれに尽きるといっても過言ではない。特にIoT(Internet of Things)のようなデジタルの世界では、戦略の欠如は致命的である。
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炭素中立の戦略に技術的正しさを
カーボンニュートラル(温暖化ガスの排出量実質ゼロ)を実現するために、具体的に何をすべきか。その回答を技術を踏まえた上で、自動車・エネルギー産業向けに示したのが本書だ。元トヨタ自動車の技術者で自動車・環境技術戦略アナリストの著者が、日本企業が取るべき経営戦略と技術開発戦略を解説している。
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顧客視点こそが企業存続の道
かつて日本は、統計手法などの科学的アプローチによるQC(品質管理)活動で製品の品質を高め、「日本製品=高品質」というイメージを築き上げた。その品質管理の考え方を、製品のみならず、サービスや顧客価値創造(顧客に提供する価値の創出)など、企業経営全体に展開しようというのがTQM(Total Quali…
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強い工場を導ける管理者の条件
製造業にとって工場は「付加価値の源泉」と新人記者時代にたたき込まれた。売れるもの(製品)は工場でしか造れない。その価値を分からずに製造業を担当するなと。
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技術者が現場を、そして会社を守る
品質不正が後を絶たない。とりわけ三菱電機のケースは目に余る。「不正が惰性で続く」(調査委員会の木目田裕委員長)組織や経営風土にしてしまった、同社経営陣の責任は重く、今後、品質風土と組織風土、ガバナンスの「3つの改革」を急ぐという。
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技術で斬る、だから説得力がある
どんなテーマもズバッと斬り、その潔い語り口調は耳に心地よく響く。それが本書の著者、トヨタ自動車の技術者出身で自動車・環境技術戦略アナリストの藤村俊夫氏だ。同氏が欧州委員会や欧米の自動車メーカーが進める「電気自動車(EV)シフト」について、その危険性に警鐘を鳴らす。
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図表とイラストで実務の初歩が分かる
ものづくりの実務に関わり始めた人が最初に必要とする技術知識を、図表や設備のイラストを大量に使って説明した解説書。本誌連載記事「今さら聞けないものづくり基礎再入門」の筆者である西村仁氏が、大幅に加筆修正して構成した。
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“うれしい”体験はこう設計する
タイトルの「体験設計」とは、自分や周囲の人間にとってうれしい・楽しいと感じる“価値経験”を意図的に計画すること。本書では、「価値創造を目的に意図的に企てられて未来の事象連携を創造する行為」と定義している。
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現場改善の基礎と実践のコツを伝授
本書は、ものづくりの現場におけるQCDをしっかりと定義するところから始まる。そして、QCD各項目でムダの削減=「現場改善」をテーマとし、ものづくりに関わる用語や概念の説明から、様々な事例を基にした具体的な改善方法まで、幅広く解説している。
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門外漢でも学べる製造業DXの基礎
製造業と物流業においてデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するための基礎知識を学べる。2021年末の発行で、新型コロナウイルスの感染拡大による都市封鎖や移動制限でDXの必要性が高まっていることにも触れている。
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車載機器開発の達人が実装を解説
電子回路を構成する部品を組み立て、目的とする機能を実現させる実装技術。電子機器のハードウエア設計には欠かせない。デンソーで車載系電子制御機器の開発設計に長年携わった、電子機器の開発設計の第一人者が、実装技術を体系的、かつ実務的に学べる本書を著した。
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人間の本質を科学的に理解する
本書は、3Mで30年以上にわたって研究開発や業務改革に取り組んできた筆者が、イノベーションを創出するマネジメントの実践手法をまとめた1冊。イノベーションに挑戦するやる気を引き出す有効な体形的な方法として、脳科学の視点で人間の本質を理解し、それに根ざしたメンタリングやコーチングを紹介する。
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意外な技術と世界の動きが分かる
2020年秋の菅前首相の宣言をきっかけに、国内でも取り組みが活発化しているカーボンニュートラル。その実現を支えるこれからの技術を集めたのが本書だ。「日経Automotive」「日経エレクトロニクス」「日経ものづくり」の3誌と「日経クロステック」に掲載された最新技術および企業や業界の動向をまとめた。
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マイクロEVの造り方を大公開
カーボンニュートラル(温暖化ガスの排出量実質ゼロ)の風が吹く中、疾走する姿を見せそうなのが「マイクロEV」と呼ばれる超小型電気自動車だ。欧米と中国の自動車メーカーを中心にEVに力を入れる動きが見られるが、既存のエンジン車をベースとするEVには航続距離や充電時間などで課題が多いという現実もある。
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製品や事業になり得る技術か
研究者や技術者といえど、企業に勤めていれば社内外から新技術や新製品、新事業の企画提案や説明を求められる機会がある。そうした際に、提案のテーマをいかに設定し、有望な製品企画、事業企画として自分や自社の技術を認めてもらうかという、技術のための「マーケティング」手法を解説したのが本書だ。
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技術と挑戦心が生んだ電子楽器
19世紀末から続く電子楽器への挑戦を、電子ピアノやシンセサイザーの開発で知られるコルグ(東京都稲城市)の元エンジニアである著者が紹介する。