たくさんある測定器具(ゲージ)から必要なものを正確かつ簡単に選び出せないか。それを実現したのがマツダの「ゲージの中のゲージたち…出てこいや!」だ(図1)。ワークの穴の大きさや深さなどを検査するのに使うゲージを、ペダルひと踏みで簡単に取り出せる。今回の「からくり改善くふう展」で「最優秀からくり改善賞」を受賞した。
同からくりはゲージを納める箱(ゲージホルダー)が上下2段にそれぞれ20個弱並び、正面に向かって右側面部にハンドル、足元にペダルがある(図2)。
ハンドルを回すと、上部にある車種の表示が切り替わる(図2中のアルファベット表示部)。作業者は、ハンドルを回してこれから検査する車種に表示を合わせ、足元のペダルを踏み込む。すると、解除バーが上がってゲージホルダーを固定しているロックバーが外れ、使うべきゲージの入ったホルダーだけが傾いて手前に下がる(図3)。
ゲージを取り出すと、傾いたゲージホルダーは自動で元の状態に戻る。これで簡単にゲージを取り出せるとともに、ゲージを利用したかどうかが確認できる。