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写真:Deutsche Messe
写真:Deutsche Messe

2019年9月、ドイツ・ハノーバーで世界3大工作機械見本市の1つ欧州工作機械見本市「EMO HANNOVER 2019(通称EMOショー)」(2019年9月16~21日、ハノーバー国際見本市会場)が開催された。2年に1度開催される同見本市。今年は世界中から12万人近くが訪れた。今年は、欧州や日本の大手工作機械メーカーがいままで以上に製品・サービスのデジタル化と、工程の自動化に注力していたのが特徴だ。メーカー各社が提案するスマート工場の実現に向けた最新技術や製品を紹介する。

デジタルツイン
日独大手が競演

 フィジカル(現実)空間に存在する「実物」をサイバー(仮想)空間に再現するデジタルツイン。デジタライゼーション(デジタル変革)の代表的な技術を工作機械に持ち込んだ新型NC装置を日本とドイツの大手2社がそれぞれ開発した。独シーメンス(Siemens)とヤマザキマザック(愛知県・大口町)だ(図1)。ワールドプレミア(世界初披露)の場としてEMO2019を選び、多くの来場者の注目を集めた。

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図1 デジタルツインを実現する2社の新型NC装置
(a)がシーメンス、(b)がヤマザキマザックの開発品。(写真:日経 xTECH)