特集2
目次
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「電池交換式」EVで始まった覇権争い、ベンチャーが先行し大手も参入
「充電中の待ち時間が長すぎる」─。電気自動車(EV)利用者の多くが抱えるこの不満を解決する、電池「交換式」モビリティーが続々と登場している。乾電池を入れ替えるように、使用済みと充電済みの電池パックを交換する。短いものなら10秒未満で交換作業が終わる。
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ナガセケムテックス:鋼とAlを接合、高い熱応力緩和性で強度2倍
ナガセケムテックス
ナガセケムテックスは、高い応力緩和特性を持つ熱可塑性樹脂と同じような特性を持つ熱硬化性エポキシ接着剤の開発、鋼-アルミニウム(Al)合金の異種材料接合用途での実用化を目指している。独自の熱可塑性エポキシ樹脂技術を利用し、限りなく熱可塑性樹脂に近い特性の高靱性熱応力緩和エポキシ系接着剤を開発した。
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セメダイン:CFRPには低温速硬化変性シリコーン系、鋼板は高耐熱・高強度エポキシ系
セメダイン
セメダインは従来製品の特性を超える2種類の新しい接着剤を開発した。炭素繊維強化樹脂(CFRP)を含む異種材料向け低温速硬化変性シリコーン系接着剤(MS接着剤)と超高張力鋼板(スーパーハイテン材)を含む鋼板向け高耐熱・高強度エポキシ系接着剤(EP接着剤)だ。
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横浜ゴム:CFRP接着で世界最強、低温速硬化ポリウレタン系接着剤
横浜ゴム
横浜ゴムは従来の接着剤の常識を打ち破り、強度にも伸びにも優れる低温速硬化ポリウレタン系接着剤を開発した。狙いはマルチマテリアル化が進みつつある自動車で、炭素繊維強化樹脂(CFRP)などを使う軽量化ボディーへの展開だ。
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次世代接着剤の活用で「接合革命」を勝ち抜け
「接合革命」が始まった。軽量化や材料の多様化により、これまでの溶接から接着剤への置き換えや併用が進んでいるのだ。けん引するのは自動車の車体を接着剤で接合する「構造接着技術」。先行する欧米企業は、一層の軽量化のために接着剤活用に積極的だ。産業技術総合研究所(産総研)と東京工業大学で構造接着技術の研究…
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海洋マイクロプラスチック問題、生分解プラが本命、脱プラは間違い
ウミガメの鼻にプラスチックストローが刺さった衝撃的な映像などにより、海洋に流れ出たプラスチック廃棄物の問題が大きな関心を集め、「脱プラスチック」を目指す機運が高まっている。しかし、プラスチックを十把ひとからげに扱うことは、そのさまざまなメリットの放棄につながる。
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ボルト13本を一気に仮締め、作業時間が20秒から5秒に
からくり四 工場最速 “締めINボルト”/アイシン・エィ・ダブリュ
ボルトの仮締めの手間を抑えるため、アイシン・エィ・ダブリュ(本社愛知県安城市)は13個ものソケットを備えたからくり「工場最速 “締めINボルト”」を製作した。サイドカバーを13本のボルトで製品に組み付ける際に利用する。同からくりで一気に13本の仮締めが可能になった。従来製品1台当たり20秒かかって…
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シリンダー1つでピック・アンド・プレース、からくりガイドでアームを弧の動きに
からくり参 ロボがっちゃん/カルソニックカンセイ
複数の仕掛けを組み合わせ、“からくり"のロボットを生み出したメーカーもあった。カルソニックカンセイ(本社さいたま市)の「ロボがっちゃん」である。「ファンコントロールモジュール(FCM)」の生産ラインにおいて、FCMに防湿材を挿入する装置(防湿剤挿入装置)へのFCM(ワーク)の投入・排出を自動化する…
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マジックハンドのようにわしづかみ、250kgあるトレーを楽につり上げ
からくり弐 一発楽吊りくん/マツダ
マツダからの出品では、つり作業の安全性を高めるからくり「一発楽吊りくん」も、からくり改善くふう展の来場者の目を引いていた。クレーンでトレーを移動する際に利用するもので、マジックハンドのようにトレーをつかみ、質量が単体で250kgもあるトレーを安全かつ容易に移動できる。
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ペダルひと踏みで「出てこいや!」、多数のゲージの中からミスなく選定
からくり壱 ケージの中のケージたち…出てこいや!/マツダ
たくさんある測定器具(ゲージ)から必要なものを正確かつ簡単に選び出せないか。それを実現したのがマツダの「ゲージの中のゲージたち…出てこいや!」だ。ワークの穴の大きさや深さなどを検査するのに使うゲージを、ペダルひと踏みで簡単に取り出せる。今回の「からくり改善くふう展」で「最優秀からくり改善賞」を受賞…
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労力減らして楽々生産、“からくり現場改善”傑作選
「からくり改善くふう展2018」(2018年10月25〜26日、主催:日本プラントメンテナンス協会)がポートメッセなごやで開催された。製造現場のカイゼン活動から生み出された〝からくり〟約400点が会場せましと展示された。この中からさまざまなアイデアが詰め込まれた4点の〝からくり〟を紹介する。現場の…
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IoTは「つながる」から「使う」へ
詳報 デジタルものづくり2018
つながるIoTから、使うIoTへ─。製造業のデジタル化は、IoT(Internet of Things)で集めたデータを人工知能(AI)などで分析し、得た知見を基にシミュレーションで予測するという実用的な段階に入った。2018年10月17~19日に東京ビッグサイトで開催されたイベント「デジタルもの…
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金属AMや加工革新、IoT、AI 、協働ロボットにも注目
JIMTOF2018(第29回日本国際工作機械見本市)
2年に1度の工作機械のお祭り「JIMTOF2018 第29回日本国際工作機械見本市」が2018年11月1日~6日に東京ビッグサイトで開催された。出展社数は過去最大の1085社。来場者も初めて15万人の大台を超えた。「未来へつなぐ、技術の大樹」と題して披露された出展各社の新技術・新製品を紹介する。
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シカゴIMTSで金属3Dプリンターの新提案続々、量産適用を視野に
歴代最高の出展数で活況に沸く
「Record Breaking Show」(記録破りのショー)。全米最大の工作機械の国際見本市「International Manufacturing Technology Show 2018」のWebサイトに、こんな文字が踊った。会期中に登録を済ませた入場者数は12万9415人で、出展社数25…
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宇宙ビジネス 日本の逆襲
宇宙にまつわる産業構造が大変革期を迎えている。これまで「半官の準公共事業」の色合いが濃かった日本の宇宙ビジネスでも、ようやく民間の産業分野として本腰を入れる機運が高まってきた。“日本版GPS”「みちびき」による高精度衛星測位や気候変動観測衛星「しきさい(GCOM-C)」などを使った衛星リモートセン…
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CNF(セルロースナノファイバー)でクルマが変わる、軽くて強いグリーン車体へ
植物由来の新材料として話題の「セルロースナノファイバー(CNF)」。多くの技術者・研究者による開発が、実用化に向けて加速している。自動車からスポーツ用品、文房具、衛生用品、建築資材に至るまで、幅広い分野から商品化に向けた大きな期待が寄せられている。中でも、市場規模が大きいと見込まれるのが自動車分野…
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重大事故の教訓は本当に活かされているのか?
事故やトラブルが発生するたびに、その原因が徹底的に究明され、再発防止策が検討される。しかし、実際には同様の事故・トラブルが再発することは少なくない。
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自動運転のその先へ、「心地良さ」高める技術が続々~人とくるまのテクノロジー展報告
自動車関連技術の展示会「人とくるまのテクノロジー展2018 横浜」が2018年5月23~25日に開催された。自動運転技術の開発が“既定路線”となる中、目立ったのは部品メーカーによる「次の一手」だ。すなわち、自動運転車が当たり前になる時代を見越し、新たな価値を提供する製品の開発に力を入れている。中で…
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LIXIL深谷工場の挑戦
自律ロボットで面取り加工、完全無人で荷さばき
自律制御型ロボットによるセラミックトップの面取り加工、荷さばきの完全無人化—。システムキッチンを生産するLIXIL深谷工場が、さまざまな工場改革に取り組んでいる。部品加工から組み立て、出荷までの全自動化を進めるための布石だ。目標は2022年。高品質の製品を、効率良く生産する工場の構築を目指す。
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純銅加工も楽々、国産青色半導体レーザー
青色半導体レーザーを用いたレーザー加工技術の開発が国内の研究機関や企業で進められている。青色は波長が約450nmと短いため、従来のレーザーでは加工が難しかった銅などの金属が加工できる。日本は青色半導体レーザーの高い技術力を武器に、次世代のレーザー加工機でシェア拡大を狙う。国産青色半導体レーザーの開…