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三菱電機は2020年2月10日、サイバー攻撃を受けて防衛関連情報が盗まれた可能性があると明らかにした。ハッカーはウイルス対策ソフトウエアの脆弱性を突いて侵入。同月12日時点で、不正アクセスが疑われる端末(パソコンとサーバー)は世界で132台となっている。防衛関連情報に加えて個人情報と企業機密がハッカーに盗まれてしまった可能性が高い。狙われているのは三菱電機だけではない。NECや神戸製鋼所、航空測量大手のパスコの防衛関連情報が外部からの不正アクセスを受けている。知らぬ間に、世界のハッカーが日本メーカーから重要機密情報を盗み取っている可能性が出てきた。重要情報のデジタルデータ化とその活用が広がっている現在、日本メーカーはどのような対策を講じるべきか。三菱電機の事案を基に探る。

背景画像:PIXTA
背景画像:PIXTA

 「従来の監視や検知をすり抜ける高度かつ巧妙な手法であったため、攻撃を完全には防御できなかった」─。サイバー攻撃により防衛関連情報を盗まれた可能性があると発覚したことに対し、三菱電機は公表したニュースリリースの中でこう述べた。同社はこの事件に関して「会見を開く予定はない」(同社)と言い、その姿勢を2020年2月18日の本稿執筆時まで変えていない。

 流出した情報は、防衛関連情報と個人情報、企業機密だ。防衛関連情報については、防衛省が指定した「注意情報」*1が流出したとみられる。防衛省が三菱電機から受けた報告によると、2018年10月に防衛装備庁が印刷物(紙)として貸与した研究開発中の防衛装備品に関する情報である。三菱電機はこの紙の情報を、デジタルデータとして保存していたようだ。

*1 防衛省の職員以外の者、または当該事務に関与しない職員にみだりに知られることが業務の遂行に支障を与える恐れのあるもの。適当な場所にその旨を表示し適正に管理する必要がある。

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