「6W2H」で分析
続いてすべきことは「技術者の6W2H」です。「○月×日、なぜ私は壇上で20分間も、一体誰のために、何の目的で」と分析してみてください。表1は6W2Hに基づいて記載したアウトラインです。実際にはもっとブレークダウンした、生々しい「あなたにとっての6W2H」とも言える表現が必要です。
例えば、「What」を見ると、表1には「何を提供・主張するのか」と定義付けられています。ここで、「配属先の生産技術部で1年を通じて学んだこと」と書くようではダメ。誰でも書ける表現だからです。優勝を狙うには、もっと具体的に、深掘りが必要。例えば、「1年を通して失敗から学んだこと」だとどうでしょう。「失敗から」と付け加えるだけで聞き手の興味を引きます。
さらに「How」で勝負を賭けましょう。そこで、例えば失敗した試作品とその改良品のような成果物を持参しましょう。つまり、パワーポイントと現物を合わせたプレゼンで優勝を狙うのです。現物を会場に持参できない場合は、画像で代替すればよいでしょう。
8段論法から時間に合わせて簡略化
6W2Hでしっかりと目標が定まったら、プレゼンの構成と流れをつくります。図2から「論法」を選択しましょう。「8段論法」で細分するのが基本。必要に応じてそこから「4段論法」や「3段論法」、「2段論法」を選択します。今回の事例は20分でパワーポイント10枚ですから、4段論法が無難でしょう。8段論法ではまどろっこしいし、3段や2段では簡素すぎるからです。これで、適切な分量で無理のない流れをつくることができます。