HY人財育成研究所 所長
トヨタ流人づくり
HY人財育成研究所 所長
目次
-
協力会社の力を引き出すには
第95回
先日、小島プレス工業(愛知県豊田市)がランサムウエア(身代金要求ウイルス)の攻撃を受け、トヨタ自動車の完成車工場が止まった事件がニュースになりました。
-
在庫を確保するには
第94回
新型コロナウイルス禍が長引いている影響で、部品・材料の調達に混乱が生じています。これまでは在庫を極力抑えなければならないと言われてきましたが、今では「とにかく在庫は多めに持て」「世界中から部品・材料をかき集めろ」とガラリと変わりました。
-
新技術分野に対応するには
第93回
最近、「エンジン車がなくなる」という趣旨の記事を多く見るようになりました。日本自動車工業会の豊田章男会長の「敵は炭素であり、内燃機関(エンジン)ではない」「日本の自動車産業の雇用は守る」との言葉に勇気づけられる一方で、「電気自動車(EV)専業」を宣言する自動車メーカーが増えてきて先行きを心配してい…
-
「EVシフト」に対応するには
第92回
トヨタ自動車が電気自動車(EV)を強化する戦略を打ち出しました。ハイブリッド車(HEV)や高効率なガソリンエンジン車に強みを持つ同社が、欧米を中心とした「EVシフト」にならって、いよいよ本格的なEV開発・生産に乗り出すとなれば、部品・材料メーカーにも大きな影響が出そうです。
-
特許戦略を立てるには
第91回
トヨタ自動車が「仲間づくり」と表現し、クルマの電動化について多くの企業と協業している点に注目しています。スマートシティー「ウーブン・シティ」では、自動車業界の枠を超えて通信や不動産などの企業とも協業しているほどです。
-
開発効率を高めるには
第90回
開発部門の管理者を務めています。最近の悩みは、人員が限られているにもかかわらず、開発案件は増える一方であることです。経営陣からは、開発効率を高める施策を打つように言われており、開発メンバー全員で知恵を絞っているのですが、いまひとつ効果がありません。
-
環境対応技術を開発するには
第89回
前回(2021年10月号)、カーボンニュートラル(温暖化ガスの排出量実質ゼロ)対応技術の開発を、多くの企業で協力して生み出すという考えをうかがいました。競合企業を含めて業界全体が直面する課題だからこそ、みんなで協力して技術開発する。
-
カーボンニュートラルを乗り越えるには
第88回
中堅部品メーカーの技術部門で管理者を務めています。経営陣からの指示で、カーボンニュートラル(温暖化ガスの排出量実質ゼロ)の実現に向けて具体策を練っています。
-
日産が復活するには
第87回
日産自動車が復活に向けて今、事業構造改革「日産ネクスト」と呼ぶリストラに取り組んでいます。同社が日本の経済に与える影響は大きく、完全復活できるか否かを心配する声が製造業から上がっています。リストラの進捗は順調なようですが、完全復活にはリストラ後に成長軌道を歩めるかどうかがポイントになりそうです。成…
-
総合力を高めるには
第86回
部品メーカーとの関係で悩んでいます。コスト削減のために、部品をできる限り新興国から購入する方針を会社が決定しました。これに従ってコスト競争力の評価リストを作成し、国内の部品メーカーを選別する仕事が私のいる職場に振られました。これまで長く付き合ってきて、時には無理を聞いてくれた部品メーカーとの取引を…
-
技術の変化に応えるには
第85回
機械メーカーの開発部門の管理者です。当社は高品質で定評があるのですが、ここ数年、中国企業の製品の品質向上が目覚ましく、競り負けるようになってきました。機械技術だけで勝負するのに限界を感じており、ソリューション分野に活路を見いだしたいと考えています。しかし、当社はそのために必要なデジタル技術に弱く自…
-
難局を乗り越えるには
第84回
自動車部品メーカーで開発部門をマネジメントしています。従来のCASE対応にカーボンニュートラルへの適応が上乗せされ、新製品開発のハードルが一気に上がりました。会社から与えられた目標を達成する自信がありません。マネジャーとしてどのように対処すべきでしょうか。
-
革新的な環境技術を生み出すには
第83回
世間のカーボンニュートラル(温暖化ガスの排出量実質ゼロ)の流れを受けて、当社では環境技術が重点開発領域に設定されました。これにより、10年先をにらんで開発していた技術の実用化時期の目標が5年ほど前倒しになりました。社内の注目度が高まったのはよいのですが、開発の難易度は変わりません。どうすれば開発を…
-
脱炭素時代に先んじるには
第82回
開発設計の管理者をしています。数カ月前まで業績への貢献や粗利率の向上が求められていたのに、ここに来て突然、「カーボンニュートラル(炭素中立)だ。早急に対策を打て」と言われて面食らっています。気がつくと右も左も脱炭素一色。しかし、どうそろばんをはじいても製造コストが上がり、利益は減ってしまいます。脱…
-
業績低迷から復活するには
第81回
想像以上に新型コロナウイルス禍の影響を受け、業績が低迷しています。売り上げは一時、半減しました。そこから底を打ち、現在は上向いているのですが、依然として新型コロナ禍前の水準からはかい離しています。私は開発設計チームを率いており、これからチーム一丸となって復活に向けてまい進したいと思っています。こう…
-
新型コロナ禍で士気を高めるには
第80回
設備機器の開発チームでマネジャーを担当しています。数年前から市場ニーズの変化で主力製品の利益率が徐々に下がっているところに、新型コロナウイルス禍で進んだ勤務形態の変化の影響を受けています。正直に言って、開発チームの士気が下がって困っています。メンバーに直接会う機会も激減しているので余計に心配です。…
-
部門間の利害の衝突を収めるには
第79回
当社はデジタル変革による生産性の大幅な向上を目指しています。開発スピードを速め、コストを下げて、良品率まで高める計画です。そこで、関係する部署から担当者を集めたプロジェクトチームによる議論に着手し、私がリーダーを命じられました。ところが、メンバーがそれぞれ自分の部署の都合を言うばかりで、話がまとま…
-
外部からの出向社員を雇うには
第78回
新型コロナウイルスの影響を受けて経営が苦しくなった企業が、社員を他社に出向させる方針を打ち出しました。例えば、重工業系企業からトヨタグループ企業にも打診があったと報じられています。「苦しいときはお互いさま」なのでしょうが、従業員がいきなり他の会社に行って仕事ができるものでしょうか。もしも畑違いの現…
-
先を見る目を養い業務に生かすには
第77回
米国と中国の対立の先行きをとても心配しています。当社は生産面でも販売面でも中国への依存度がとても高いからです。世界がコロナ禍で苦しむ中、トヨタ自動車やホンダは中国市場が急回復していると聞きます。製造業全体に波及すれば良いのですが、米国が中国への規制を強化すれば、そのうち当社も影響を受けるのではない…
-
コロナ禍での在宅勤務でも信頼関係を築くには
第76回
開発・設計部門で新製品開発チームをまとめています。新型コロナウイルス感染症(新型コロナ)の影響で在宅勤務が基本となり、出勤するのはせいぜい1週間に2日程度となっています。最近心配しているのが、部下との人間関係です。直接顔を合わせて話す機会が極端に減っているので、部下からどう思われているか、信頼関係…