トヨタ流人づくり
目次
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先を見る目を養い業務に生かすには
第77回
米国と中国の対立の先行きをとても心配しています。当社は生産面でも販売面でも中国への依存度がとても高いからです。世界がコロナ禍で苦しむ中、トヨタ自動車やホンダは中国市場が急回復していると聞きます。製造業全体に波及すれば良いのですが、米国が中国への規制を強化すれば、そのうち当社も影響を受けるのではない…
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コロナ禍での在宅勤務でも信頼関係を築くには
第76回
開発・設計部門で新製品開発チームをまとめています。新型コロナウイルス感染症(新型コロナ)の影響で在宅勤務が基本となり、出勤するのはせいぜい1週間に2日程度となっています。最近心配しているのが、部下との人間関係です。直接顔を合わせて話す機会が極端に減っているので、部下からどう思われているか、信頼関係…
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トヨタの“大部屋制”をリモートで実現するには
第75回
自動車部品の設計に携わっています。先日、トヨタ自動車はクルマの設計に「大部屋制」を採用していると本で読みました。この仕組みが設計の完成度を高めていると書いてありました。しかし、新型コロナ禍で「密」を避けることが求められる中では、大部屋制の実施は難しいと感じます。今後の新常態(ニューノーマル)の時代…
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売れる製品を造るには
第74回
競合との厳しい競争に加えて、新型コロナウイルスの影響を受けて売り上げが急に落ち込んでいます。足元の売り上げを回復させ、今後の「ウィズコロナ時代」に経営を安定させるために、経営陣は売れ筋製品を造れと、我々開発部門に発破をかけています。トヨタ自動車は他の自動車メーカーと比べてクルマがよく売れています。…
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現地・現物をリモートで行うには
第73回
入社してすぐに「製造業は『現地・現物』が基本」と教わりました。ところが、新型コロナウイルスの影響で弊社でもリモートワークが前提となり、現地・現物と言えなくなってしまいました。リモートワークで業務上の課題を処理できるかどうか不安に感じています。
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販売力を高めるには
第72回
開発部門で管理職を務めています。入社以来一貫して「良いものを造れば売れる」と信じてきました。しかし、管理職として業績に責任を持つ立場になると、販売力を高めないと厳しいと思うようになりました。やはり、製造業では開発と販売は一体だと痛感しています。トヨタ自動車は販売力の強さで有名です。販売力を高めるた…
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新型コロナで問われる「リスク回避」の取り組み
第71回
悩み:自動車部品メーカーの工場で管理者として働いています。新型コロナウイルス感染症の影響を受け、海外からの部品や材料の納入が不安定になりました。たまたま在庫を多めに持っており、自動車メーカーが減産している状況もあって、欠品は当面免れそうです。
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名誉職はいらない、変革期を乗り越えるための組織改革とは
第70回
部品メーカーの社長を務めています。規模は大きくありませんが、成形技術には定評があり、開発型の企業として顧客から評価されてきました。ところが、CASE(コネクテッド、自動運転、シェアリングサービス、電動化)への対応がうまくいっていません。役員以下に発破をかけているのですが、「笛吹けど踊らず」です。新…
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ワンマン体質を変えるには
第69回
開発部門でチームリーダーを務めています。新製品開発の時間が足りずに困っています。ソフトウエア開発や法規制への対応が増えて、従来よりも作業量は明らかに増加しています。
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開発期限を計画通り守るには
第68回
最近、開発設計部門で計画通りに業務を進められないチームが出てきました。ついに新製品の発売が遅れ、販売部門からクレームを受けました。チームリーダーに開発期限を指示すると、特に何も言わずに承諾するのですが、いざその期日を迎えると開発が完了しておらず、遅れた言い訳を口にします。
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顧客志向を徹底するには
第67回
事業部門の部長を務めています。今、気になっているのが仕事に対する部下の姿勢です。与えられた仕事を個々人が黙々とこなしているのですが、効率を優先する傾向が強まっているように感じます。
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「検証」と「考察」で市場予測の精度を上げる
第66回
開発設計部門の管理者です。働き方改革で残業が制限される中で、計画通りの成果をしっかりと出すために、部下の仕事の進ちょく管理を強化しています。ところが、最近、我々の部門が造っている製品の売り上げが落ちてきました。
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日産の不祥事に学ぶ、不正をなくす手段とは?
第65回
数カ月前に自動車メーカーのトップによる金銭がらみの不正が報じられました。引責辞任につながる事件になり、とても驚きました。それまでに燃費などの検査不正や品質データ偽装もありましたし、近年日本の製造業で不正が続いています。
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他社との提携を成功させるトヨタの秘訣
第64回
市場環境の変化を乗り越え、かつ競争力を高めるために、他社との業務提携や資本提携を考えています。中・長期の経営計画を練る上で、現状の当社では手薄ながら今後重要になるとみられる部分を提携によって補うことにしました。
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“非常識”が生んだ革新的商品「プリウス」
第63回
悩み:商品開発部門で働いています。これまでにない斬新な製品を生み出し、中・長期的には会社を支えるほどの事業に育てることを会社から期待されています。ところが、当社が手掛けている新製品は従来品の改良版ばかりというのが正直なところ。斬新と呼べるような製品を創った実績がありません。従来にない斬新な製品を生…
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今すぐできる全部下を戦力化する人材育成方法は?
第62回
開発部門の中のチームでリーダー役を務めています。今、悩んでいるのは人が足りないことです。正直に言って、チーム内は仕事ができる部下とそうではない部下で2極化しており、そのしわ寄せが仕事のできる部下へ来ている感じです。
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企画力を高めるには
第61回
開発設計部門の部長を務めています。製品の企画から開発、設計までを手掛ける部門なのですが、常に新たな企画提案を経営陣から求められています。そのたびに部下に企画を募るのですが、内容の良しあし以前に、企画自体がほとんど提案されません。
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問題を早期に解決するには
第60回
最近、トラブルや不祥事などの発生で経営危機に陥る日本企業が目立ちます。そのことに危機感を抱いた社長から、現場の管理をこれまで以上に強化するようにと管理者に通達がありました。しかし、具体的な方法が示されたわけではありません。問題が発生した際に損失や負の影響をできる限り抑えるために、トヨタ自動車の管理…
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職場を正しい方向に導く「方針管理」
第59回
今年度から管理者を任されることになりました。30人ほどの部下がいる職場を管理・運営していかなければなりません。しかし、正直不安です。これまで管理者向けの教育を受けたことがなく、どのように職場を管理していけばよいかが分からないからです。
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前向きな言動が部下のモチベーションを上げる
第58回
今、社内でも大きなプロジェクトを進めており、部長として心を鬼にして、あえて厳しい姿勢を部下たちに見せているつもりです。日々の管理を強化する中で、もちろん部下たちの負担が増えないようにも心掛けています。ところが、思うように成果が上がっていません。