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使いこなすのが難しいのではないか─。そうした印象が強い5軸加工だが、取り組んだ企業は異口同音に「やってみたら案外使える。導入効果は大きい」と語る。では、5軸加工機を導入した企業がどう使っているのか、どんな恩恵があるのか。その実態をみてみる。

 「最初はてこずるかと思ったが、やってみたら思ったよりずっと使いやすかった」。こう話すのは試作開発や高精度部品の機械加工を手掛ける佐藤精機(本社姫路市)代表取締役社長の佐藤慎介氏。「持ち込まれた案件は難削材でもなんでもやってみるのが身上。難しそうな仕事ほど挑戦したい」と自負する高い技術力を実現するのが5軸加工機だ。

 重工や鉄鋼、半導体製造装置などのメーカーや宇宙航空研究開発機構(JAXA)、理化学研究所といった研究所まで顧客は幅広い。依頼の多くは単品加工でリピート品でも1ロット10個程度。そんな発注が兵庫県内に限らず全国からある。「納期に応えられないので仕事を断っている」(同氏)ほど引っ張りだこの状況だ。

 2015年には、兵庫県たつの市に新工場「たつのテクニカルセンター」を立ち上げた(図9)。同センターは、壁面に特殊な断熱材を入れ、空調設備を強化して工場内の室温を22±2℃に制御。工作機械の設置スペースを通路などから縁切りして他からの振動の影響を抑えるといった工夫で高い加工精度を追求する。

図9 佐藤精機のたつのテクニカルセンター
図9 佐藤精機のたつのテクニカルセンター
2015年に稼働開始。複合機をはじめ現在4台の5軸加工機が稼働している。工作機械が設置されている白線内のエリアは、他と通路と縁切りして外部からの振動を受けにくいようにしている。
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