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使いこなすのが難しいのではないか─。そうした印象が強い5軸加工だが、取り組んだ企業は異口同音に「やってみたら案外使える。導入効果は大きい」と語る。では、5軸加工機を導入した企業がどう使っているのか、どんな恩恵があるのか。その実態をみてみる。

 「今後のグローバルマーケットを視野に入れ、成長産業である航空機産業に挑戦したい」と5軸機導入の動機を説明するのは、北菱(本社石川県小松市)代表取締役の谷口直樹氏。5軸加工機を活用して難削材の大型部品を加工し、航空機産業への参入を目指す(図15)。将来の事業への布石として、自社で高価な難削材の母材を購入し、加工方法の研究を続けてきた。

図15 北菱の航空機部品事業の工場
図15 北菱の航空機部品事業の工場
重機部品の加工工場を改装して5軸加工機を導入した。
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重機から航空機へ

 同社はもともと建機や特殊車両向けの部品加工や組み立てを手掛けてきた。しかし、新興国の成長と共に重機生産の海外シフトが鮮明になっており、危機感があった。次の事業として目をつけたのが航空機エンジン。得意とする大型丸物部品の加工技術を生かせるからだ。

 当初は、インコネルやチタンといった難削材の粗加工の依頼を受けていたが、同時5軸加工で複雑形状の仕上げ加工までを一貫処理できれば、より利幅の大きな受注が見込めると考え、5軸加工機の導入に踏み切った*6

*6 具体的には、DMG森精機のパレットチェンジャー付きの5軸複合加工機を導入した。

 加えて、品質検査のために5軸のスキャニングヘッド付き大型の3D測定器も導入した。測定結果を基に加工方法へのフィードバックに活用しているという(図16)。

図16 ミツトヨの3D計測器
図16 ミツトヨの3D計測器
航空機部品用に大型ワークを計測可能な装置を導入した。
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