ここまで7回にわたり、品質管理の基本をお伝えしてきました。本号は品質管理編の最終回として、品質の改善に取り組む際のコツを紹介します。
4~5人のチームで取り組む
改善活動は、ぜひチームで取り組んでください。チームを組む理由は明快で、
- 1)複数のメンバーにより、さまざまな意見やアイデアを出し合えるので効率がよい
- 2)個人任せでは、改善に行き詰まったときに八方ふさがりとなり、心が折れてしまう
の2つです。
1人よりも、メンバーで議論するほうが、多くの意見やアイデアが出るだけではなく、メンバーの経験に基づいたさまざまな視点により、議論の幅が広がります。
ただし、メンバーの人数が多すぎると、発言する人と発言の少ない人に分かれてしまうので、チームは4~5人程度にするのがお勧めです(図1)。これよりも人数が多い場合には、2つのグループに分けて取り組んでください。
一方、参加できる人数が限られる場合には、2人でもよいのでチームを組みます。2人で取り組めば、1人の場合よりも2倍以上の効果を期待できます。
難しい問題への突破力を得るにも、複数人数の方がはるかに有利です。本来は技術面に集中したいところが、1人だけだと精神的なプレッシャーやストレスに多くのパワーを割かれてしまうからです。