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「生分解性プラスチック」が注目を集めている。生態系を破壊しかねない「マイクロプラスチック」問題を解決する切り札とされている。なぜ生分解性プラスチックが求められるのか。製造業界に何ができるのか。「日経クロステックラーニング」の講座「生分解性プラスチックによるものづくり革命」の講師である小松技術士事務所所長・ものづくり名人の小松道男氏に聞いた。(聞き手は高市清治)

「生分解性プラスチック」とは何ですか。

小松道男 氏
小松道男 氏
(写真:栗原克己)

小松氏:土中など微生物がいる環境で、微生物の働きによって低分子化合物に分解されるプラスチックです。最終的には水と二酸化炭素(CO2)に分解されるので、自然界に悪影響を与えません。

 デンプンやサトウキビの搾り汁、動物の排出物のような「バイオマス」(動植物から生まれた、再利用できる有機性の資源)を素材とするポリ乳酸(PLA)などが代表例です。最近では石油や天然ガスを素材とする生分解性プラスチックも実用化され始めています。

 これに対して一般的に普及しているプラスチックは石油や天然ガスから作られ、土に埋めても生分解されません。恐らく100年以上の長期間、高分子化合物のまま残ります。