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競争が激化している国際経済の中で、日本の製造業が生き残るには、競合製品を的確に分析して開発・設計する態勢づくりが必要だ─。「日経クロステック ラーニング」の「世界で戦える設計マネージャー養成講座」の講師である國井技術士設計事務所所長の國井良昌氏はこう指摘する。どうすれば競合製品に勝てるのか。國井氏にそのポイントを聞いた。(聞き手は高市清治)

競合製品の徹底した分析が必要だと説いています。

國井良昌 氏
國井良昌 氏
國井技術士設計事務所 所長
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國井氏:新製品を出す際に、ライバル企業の競合製品の情報を集めて分析する。あまりに当たり前のことですが、大手自動車メーカーなどの一部を除いて、日本の製造業ではないがしろにされてきました。信じられないかもしれませんが、企画会議で設計リーダーが「こんなもんだろ」などと何ら議論もせずに重要事項を決めてしまうケースさえ珍しくありません。

 それでも通用してしまった日本のメーカーが多かったのは事実です。優れた技術と持ち前の努力で高機能・高性能の製品を設計し、「造れば売れる」という時代だったのです。

 しかし、それは過去の話。誰もが理解している通り、「造れば売れる」時代ではありません。1990年代のいわゆるバブル経済崩壊後や、2008年に発生した世界金融危機を経て、日本の製造業が負け戦を続けているのは周知の通りです。さらに新型コロナウイルス感染症(COVID-19)で世界中の社会・経済が猛烈な勢いで変化している。「売る」ためには戦略が必要になっています。売れる製品を設計するには、「競合製品の分析」が肝要です。