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「ウィズコロナ」下での中国ものづくりでは、不良の発生する根本原因を知ることと、確実な意思疎通を図るノウハウが重要だ─。「日経クロステック ラーニング」の「トラブルを未然防止する『日本設計×中国製造』の具体的実践法」の講師であるロジ代表の小田淳氏はこう指摘する。どうすれば中国でのビジネスでトラブルを防止できるのか、そのポイントを聞いた。(聞き手は高市清治)

「中国の工場での不良品やトラブルは多くの場合、日本の設計者のコミュニケーション力で未然に防げる」と訴えられています。

小田 淳 氏
小田 淳 氏
ロジ 代表(元ソニー 設計者)
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小田氏:その通りです。日本で設計した部品を中国の工場で製作してもらうと、トラブルが多いのは間違いありません。しかし、ソニー在籍時に7年間、中国で働いた経験を通して感じたのですが、日本の設計者に防ぎようがないトラブルは1割にも満たないと思います。

 偽造のように中国側の悪意で発生するトラブルは、どうしたって防げません。しかし、悪意のない9割以上のトラブルは日本の設計者が中国人と上手にコミュニケーションを取るノウハウを持っていれば防げるはずです。

どのようなノウハウでしょうか。

小田氏:曖昧にしない。ほぼこの1点に尽きます。数値や名称などを使って、説明や図面上の表現を明確にする。先方(中国人)の話を聞く時、理解できなかったり、疑問を感じたりした点を曖昧なままにしておかない。この「曖昧にしない」姿勢を肝に銘じれば、多くのトラブルは防げます。不良品は減り、意図通りの部品が中国から届くようになるはずです。

 特に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染が拡大してからは一層、曖昧さの排除が必要になっています。テレビ会議システムなどオンラインでのやり取りを余儀なくされるからです。身ぶり手ぶりのようなコミュニケーション手段や、「検討します」といった曖昧な意思表示が、リアルでの打ち合わせに比べて通じにくくなっています。