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自動車のサイバーセキュリティー対策が義務化された。今後、自動車メーカーやサプライヤーは何をすべきなのか。「日経クロステック ラーニング」で「徹底解説!自動車のセキュリティーISO/SAE 21434」の講座を持つヴィッツ 先進CPS技術開発部 部長代理の杉山 歩氏に聞いた。(聞き手は高市清治、安蔵靖志=IT・家電ジャーナリスト)

杉山 歩 氏
杉山 歩 氏
ヴィッツ 先進CPS技術開発部 部長代理

自動車のサイバーセキュリティー法規「UN-R155」が2021年1月に施行されました。これはどういうものなのでしょうか。

杉山氏:UN-R155は自動車に対してサイバーセキュリティー対策を義務付ける法規です。自動車には質量や最小回転半径、ブレーキの性能、噴射装置の排ガスに含まれる二酸化炭素の量など、さまざまな装置に関する保安基準があります。その保安基準に、新たにサイバーセキュリティーシステムが追加されました。今後、この法規の適用が開始されると、基準を満たさない自動車は日本や欧州で販売許可が下りなくなります。

UN-R155はいつから適用されますか。

杉山氏:段階的に適用されます。まず無線通信経由で車の制御プログラムを書き換える「OTA(Over The Air)」機能に対応する新型車については、2022年7月から規制が開始。OTA非対応で、新たに国土交通省に新車販売の届け出を出す自動車は、2024年1月からこの法規の対象になります。

 既に届け出を出しており、その内容に従って生産をしている「継続生産車」は、2026年5月までに、マイナーチェンジを行うなどしてサイバーセキュリティー対策を施す必要があります。