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人手不足を背景にしたロボット導入の強いニーズを反映したかのように、「2019国際ロボット展(iREX2019)」(2019年12月18~21日)や「第4回 ロボデックス」(2020年2月12~14日)といった展示会では、新しい協働ロボットからハンド類などの周辺技術まで、幾つもの新製品・新技術が出展され来場者の関心を集めていた。これら展示会などを中心に、人の作業を支援する最新の製品・技術を紹介する。

協働ロボットが天丼の器を洗う

コネクテッドロボティクス(東京都小金井市)と、天丼チェーンを運営するSRSホールディングスと共同で開発した食洗機システム。2020年6月にSRSの店舗に導入する。画像認識技術、食洗機、2台の協働ロボットを組み合わせて構成。緑色で区分したカメラの認識領域に従業員が食器を伏せると、システムが食器の位置を認識してロボットの動作経路を計算。「ブラシによる予備洗い」「洗浄機への投入」「洗浄機からの取り出し」「棚に並べる」といった工程を自動でこなす。あらかじめ食器の種類を登録しておくため、画像処理のマーカーが要らない。30分で約20~30人分の食器を処理できる。システムによる一連の作業は完璧とは限らないので、従業員が洗浄後の食器を目視でチェックする。洗い残しがあれば、再びシステムに投入して洗わせる。

〔「国際ホテル・レストラン・ショー(2020年2月18~21日)」から、写真:日経ものづくり〕
〔「国際ホテル・レストラン・ショー(2020年2月18~21日)」から、写真:日経ものづくり〕
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小型・低出力でプログラミング要らずの4軸ロボ

ダイアディックシステムズ(金沢市)が開発した4軸の小型ロボット「DSR2-400」は、ピック・アンド・プレースや部品の投入など、単純な軽作業での利用を想定している。サーボモーターの出力が16Wと小さいため協働ロボットとして利用できる。アーム部には静電センサーを内蔵しており人が接触すると停止する。誰でも使えるように「パレタイズ」「ピック・アンド・プレース」「分類」といった6種類の動作パターンをあらかじめ用意しているのが特徴だ。専用ソフト上でパターンを選び、パラメーターを設定するだけで動作プログラムが出来上がる。ジョグダイヤルを備えた専用のペンダントでのティーチングやダイレクトティーチングも可能。最大可搬質量は2kgで動作半径は0.4m。コントローラーを内蔵しており、スイッチボックスとACアダプターをつなげばすぐに使える。価格は98万円。

(「第4回 ロボデックス」から、写真:日経ものづくり)
(「第4回 ロボデックス」から、写真:日経ものづくり)
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人が手を取って教える協働ロボ

ファナックの協働ロボット「CRX-10iA」は、人が直接、ロボットを手に取って動作を教えるダイレクトティーチング機能を搭載する。白色で細いきょう体が特徴で、ティーチングの手間を減らせるのがメリット。これまでの同社の協働ロボット「CRシリーズ」は緑色のきょう体が目印で、人が触れると安全に停止する機能を備えていた。CRX-10iAではさらに、人がアームをつかんで動かし、動作経路をティーチングできる。人の安全を確保しつつも、むしろ積極的に人がロボットに触れることを前提としている。きょう体の表面は滑らかな流線型で、関節構造は人の手が挟まれにくい形にした。制御軸数は6軸、可搬質量は10kg、動作範囲は1240×2480mm。床置きや天つりの他、傾斜のある場所にも設置できる。

(「iREX2019」から、写真:日経ものづくり)
(「iREX2019」から、写真:日経ものづくり)
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