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 新型コロナの感染拡大による都市封鎖(ロックダウン)や消費者心理の悪化などによって、クルマの需要が「蒸発」している。需要はいつ回復し、いつ生産を正常化できるのか─。

 自動車メーカー各社には2020年7月ごろからの正常化を期待する声もある。しかし調査会社や証券アナリストなど専門家の多くは「楽観的すぎる」と否定的だ。需要の正常化は早くとも9~10月以降にずれ込むとみる専門家が多い。新型コロナの感染がいったんは終息した後に、「再拡大」が起これば、ダメージがさらに高まると見る向きも出てきた。

新車販売14%以上減、需要回復は秋

 2020年3月以降の新型コロナの世界的流行で世界新車販売台数は大きく落ち込む見込みだ。調査会社や証券アナリストは前年比で14~20%と大幅に減ると予測する(図1)。例えば、英調査会社のIHSマークイットは20%減。JPモルガン証券と三菱UFJモルガン・スタンレー証券は共に15%減。東海東京調査センターは14%減と予測する。

図1 新型コロナで新車販売が失速、前年比14~20%減
図1 新型コロナで新車販売が失速、前年比14~20%減
新型コロナ流行で消費マインドが失われ、需要が消失する。アナリストの予測では2020年の世界新車販売台数は前年比14~20%減と大きく下落する。(出所:IHSマークイットの資料を基に日経ものづくりが作成)
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 自動車メーカー各社は工場の稼働を止め、大幅な減産を余儀なくされている。生産が正常化する時期は、需要回復とほぼ軌を一にするだろう。では、その時期はいつになるのか。

 トヨタ自動車が部品メーカー各社に最近内示した国内生産計画を入手した。それによると同社が生産正常化を見込むのは2020年7月ごろ。直近の2020年4~5月の生産量は前年比2~3割減と大きく落ち込むものの、6月には前年比3%減まで回復する計画になっている。