新型コロナウイルス感染症(Covid-19、以下新型コロナ)への不安は今や危機感へと変わった。製造業界は新型コロナとの中長期戦に身構える。従業員の移動が制限され、在宅勤務が強いられる中、開発・設計を円滑に進め、遅れを最小限に抑える取り組みも始まった。感染拡大の防止を最優先にしつつ、開発のみならず、生産や出荷、検収や技術サポートを実施する新しい仕組みも必要だろう。経営者の多くは危機感を引き金にして企業体制や業態の見直しを考え始めた。「本業」だけでなく、マスクやフェースシールドの製造など、従来の業務を超えて社会支援に関わる動きもある。新型コロナとたたかう製造業の動向を追う。