トヨタグループの高品質イメージの一翼を担ってきたデンソー。その金看板に大きな亀裂が入った。欠陥のある燃料ポンプを自動車メーカーに供給し、340万台を超える「メガリコール」の原因となってしまったのだ。なぜ長期にわたり欠陥燃料ポンプを造ってしまったのか。その原因を専門家への取材で追究する。

イラスト:穐山里実
トヨタグループの高品質イメージの一翼を担ってきたデンソー。その金看板に大きな亀裂が入った。欠陥のある燃料ポンプを自動車メーカーに供給し、340万台を超える「メガリコール」の原因となってしまったのだ。なぜ長期にわたり欠陥燃料ポンプを造ってしまったのか。その原因を専門家への取材で追究する。
part1 原因
デンソーが創業以来の品質の危機に瀕(ひん)している。同社の量産する燃料ポンプで欠陥が発覚。トヨタ自動車(以下、トヨタ)の「メガリコール」の原因となったのだ。トヨタは、2019年9月および20年3月にデンソー製の燃料ポンプを搭載した複数車種のリコールを国土交通省に届け出た。その対象台数は合計で322…
Part2 真因
トヨタグループで必須なはずの品質管理のプロセスで手を抜いた─。専門家への取材を基にデンソーが燃料ポンプの欠陥を製造してしまった原因を追究していくと、同社の開発設計の意外な姿が浮かび上がってくる。