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水と分けて魚を捕食
事例4 超分離

企業名:東レ
原材料:ポリアミド

 低濃度の塩湖水からでも低コストでリチウム(Li)を回収できる─。Liイオン二次電池をはじめとして需要増加が見込まれるLiの生産効率化に貢献しそうな材料「超高透水性NF膜」を東レが開発した(図1)。

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図1 NF膜の表面
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図1 NF膜の表面
0.8nmという微小な孔の直径のばらつきを抑え、水中に溶解しているイオン・有機物の選択分離性を高めた。加えて、表面をひだ状に形成して表面積を約3倍に増やして透水性を高めている。(出所:東レ)

 NF膜(ナノろ過膜)は液体をろ過する水処理膜の一種だ。新開発したNF膜(以下、新NF膜)は、水に溶けた状態で0.76nmというLiイオン(1価イオン)は通すが、0.85nmのコバルト(Co)などの2価イオンは通さないという高い選択分離性を持つ。加えて、従来のNF膜に比べ、透水性を約3倍に高めてろ過に必要となるエネルギーも低減している。