
企業名:三栄興業
原材料:ポリプロピレン、アクリル酸t-ブチル
自動車のバンパーやコップなどの日用品、DVDのケースなど身近な製品で多用されている汎用プラスチックの1つポリプロピレン(PP)。比重が小さくて強度が高く、加工性も良いのだが、「接着性が低い」「塗装しにくい」という弱点がある。
そんな弱点を補い、PPを異素材と接着しやすく、塗装しやすくするポリプロピレンアイオノマー*1を、三栄興業(千葉県柏市)が開発した(図1)。同社は、接着性を高める酸ブロック(酸の塊)をPP分子の末端に合成できるように反応性を高めた「両末端二重結合PP」を使い、接着性や塗装性の改善を実現している。
疎水性高分子に少量のイオン基を導入したもの。