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オプションやメンテの部品在庫が不要に

 少量生産への対応が容易なアディティブ製造は、メーカーとユーザーの関係を大きく変えるポテンシャルを持つ(図4)。例えば、自社製品のオプションパーツの3Dデータを公開し、ユーザーが3Dプリンターで自由に造形できるようにしているメーカーもある。部品の造り手がユーザー側へとシフトすると、メーカー側で在庫を持たなくて済むようになる。

図4 アディティブ製造によるメーカーとユーザーの役割の変化
図4 アディティブ製造によるメーカーとユーザーの役割の変化
製品分野においては、メーカーが担ってきた製造をユーザーが担い始めるようになる可能性がある。特に、オプション部品やメンテナンス部品といった分野では、このようなプロセスへの移行メリットが大きい。(出所:ACSP)
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 このような観点から期待できるのが、メンテナンス部品である。例えば事務機器では、メンテナンス部品をメーカーが長期にわたって保持し続けるコストは低くない。

 量産が終了し、それほど多くの数量を必要としないメンテナンス部品などは3Dデータとして用意しておく。それを基にユーザーが、必要に応じて出力ビューローなどで造形すればよい。これによって、メーカーは在庫を最少化できる。製造物責任などを懸念するメーカーが多いが、部品の機能や破損時の安全性などを総合的に勘案すれば、適用できる部品があるはずである。