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サポート部は必須

 材料噴射法では、立体モデルと造形テーブルの間や立体モデルのすき間(真上から見ることができない部分)は全て、サポート材で埋められる。造形ヘッドから吐出した造形材料を受け止める部分が必要なためである。

 造形ヘッドは、立体モデルの造形用(造形時量の吐出用)とサポート部の造形用(サポート材の吐出用)で別に用意されている。立体モデルを光硬化性樹脂で造形する場合には、ワックスやゲル状になる光硬化性樹脂がサポート材に使われる(図2)。ワックスで立体モデルを造る場合には、造形材料よりも融点が低いワックスをサポート材に使う。

図2 材料噴射法のアディティブ製造装置で造形した立体モデル
図2 材料噴射法のアディティブ製造装置で造形した立体モデル
左がサポート部の除去後、右がサポート部の除去前。(出所:ACSP)
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材料の混合が可能

 材料噴射法のアディティブ製造装置には、立体モデル用の造形材料を吐出するインクジェットヘッドが多数あるため、複数の異なる造形材料を同時に使用できる。光硬化性樹脂には硬質なタイプだけでなく、柔軟な材料、透明性のある材料などがあり、例えばパッキンとなる部分に柔軟な材料を、強度が求められる構造部には硬質な材料を配置するといった使い方が可能である。透明な材料を使った部品の中に有色の材料の部品を配置することも可能で、内部を可視化したい場合などに役立つ。

 加えて、材料の吐出位置を高精度に制御できるため、同じ位置に異なる特性の材料を吐出することも可能である。この機能を利用すれば、実現できる立体モデルの表現力をさらに高められる。

 その1つが、着色による表現力の向上だ。単に色分けした立体モデルを造形するだけでなく、着色した造形材料を混合する割合を調整して中間色を表現できる。実際、色の4原色や白、透明の造形材料を用いてフルカラー出力ができる装置が既に複数のメーカーから発売されている。

 色だけでなく、物性の調整も可能である。例えば硬質な材料と柔軟な材料を混ぜ合わせて、それぞれの中間的な特性を持つ立体モデルを造形できる。